悪ふざけが大問題に発展することもあるかも?
日経新聞(4月6日朝刊)のシリーズ記事である「新社会人のコンプラ入門」からご紹介します。
つぶやきが身を滅ぼす 炎上・漏洩…会社に損害
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新年度が始まった4月、多くの企業が新入社員を迎えた。社会人になると学生時代には気にすることのなかった多くのルールに直面する。若者の日常に浸透したSNS(交流サイト)も、使い方を誤ったトラブルが後を絶たない。悪ふざけが炎上、営業上の秘密が漏洩――。会社に損害を与え、職を失う恐れすらある。自分を守るためにも過去の事例に学び、ルールやマナーを心に留めておこう。
「女連れてきたよwとりあえずデカイね」。2011年、アディダスジャパンに入社して約1カ月の女性社員がツイッターで、来店したJリーガーと家族の容姿などを口汚い表現で中傷する投稿をした。次々とリツイートされ、非難の声が広がった。同社はホームページで謝罪し、「厳正なる処分を検討する」と表明。社員は退職した。
有名人を見かけたとき、誰かに面白おかしく伝えたくなることもあるだろう。だが社会人は会社の一員として扱われる。業務上の面会だった場合は、顧客情報を漏らしてはいけない守秘義務違反になる可能性がある。顧客の私生活を言いふらすような行為はプライバシーの侵害、誹謗(ひぼう)中傷は名誉毀損にあたる恐れがある。
企業などの多くは就業規則に、企業の体面を汚すような行為をした場合に処分する規定を盛り込んでいる。村田浩一弁護士は「業務と直接は関係がない投稿だとしても、所属先が特定され、ブランドイメージを傷つけた場合、懲戒処分の対象になる恐れがある」と話す。過去には百貨店の内定者が性犯罪を容認する投稿をして内定取り消しを求める電話やメールが寄せられた例もある。入社後なら懲戒解雇という事態も想定されるという。
投稿が炎上し、企業などが謝罪した事案は、本人は匿名で勤務先も明らかにしていないつもりでも、過去の投稿や他のSNSのIDなどから、氏名や勤務先が特定され、批判されたものも多い。社会人になったら匿名でも対面と同じように言動や投稿の内容に注意する必要がある。
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