痛ましい過労自殺の記事を、4月19日の日経朝刊から抜粋します。


アニメ制作、過労自殺 労基署が認定 カルテ「月600時間」 

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東京都のアニメ制作会社A社に勤め、辞めた後の2010年10月に自殺した男性(当時28)について、新宿労働基準監督署が過労による鬱病が原因として労災認定したことが18日、分かった。

男性は正社員として06年から09年12月まで勤務。会社にタイムカードで労働時間を管理する仕組みはなかったが、通院した医療施設のカルテには「月600時間労働」との記載があった。

新宿労基署は時期を不明としつつ、在職中に鬱病を発症し、その前の2~4カ月に少なくとも100時間を超える残業があったと認定した。

一方、弁護側は男性が残した会員制交流サイトの日記などから発症時期を08年12月ごろと推定。男性が在職中に控えた記録では、それまでの半年の残業時間は月134時間から、多い時で344時間に上ったという。

弁護士は「家に帰れないこともしばしばで、残業代が支払われた形跡もない」と指摘。7日連続で会社に泊まったり、3カ月間休みがなかったりしたこともあったとしている。
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お断り:社名はイニシャルとしました。


月600時間労働って…本当でしょうか?
労災認定の中で事実認定されたのかどうか分かりませんが、通院先のカルテに書いてあったとのこと。

1ヵ月の総時間…31日(1ヵ月)×24時間=744時間。
仕事以外の時間…744時間(1ヵ月の総時間)-600時間(労働時間)=144時間。
1日当たりの仕事以外の時間…144時間÷31日=約4.6時間。

つまり、仕事以外の時間が1日あたり平均で4時間半程度。
果たして、睡眠時間は何時間?

寝食を忘れて働いたのでしょうね。それとも、働かされたのでしょうか?


会社は、タイムカードによる労働時間管理をせず、その上残業代が支払われた形跡もないとのこと。
上司や会社の上層部は一緒に働いていて「彼は働き過ぎで、ちょっと休ませなければ…」という発想はなかったのですかね。
それとも、ほとんどの人がこのような働き方、あるいはこれに近い働き方を余儀なくさせられているのでしょうか。


いろいろな長時間労働をご紹介しましたが、記事に書かれている1ヵ月600時間労働が本当であれば、相当ひどい部類に入る事例ではないでしょうか?


長時間労働は健康被害を発する可能性が高いです。どうぞ、お気を付け下さい。