人手不足に対応するため、採用活動や人事管理を柔軟に行うために組織変更する会社の紹介です。4月17日の日経新聞から抜粋します。


ゼンショー、「すき家」7地域に分社 人手不足、採用柔軟に 

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外食チェーン最大手のゼンショーホールディングス(HD)は6月をメドに、約2000店を運営する牛丼店「すき家」を全国7つに分社化する。人手不足で一部の店舗が一時的に営業できない事態に陥っており、店舗のある地域の実情に合わせた採用や人材管理を徹底する必要があると判断した。

新体制ではすき家を、北海道・東北、関東、首都圏、中部・東海、関西、中・四国、九州の7地域に分けて新会社を置く。それぞれが約300の店舗を運営し、約5000~6000人のパート・アルバイトと、約70人の正社員を管理する。

地域会社には社員やパート・アルバイトの採用や販売促進、店舗の統廃合などの権限を大幅に委譲。賃金体系は地域の実情に応じた仕組みを柔軟に採用できるようにする。求職者やすでに雇用しているアルバイト従業員が働きやすい環境づくりが狙いだ。

背景にあるのは深刻な人手不足だ。すき家は今年に入り、店舗に従業員を配置できないことから最大123店舗で一時休業を強いられ、124店で午後10時から午前9時までの深夜・早朝営業を休止した。

分社化と並行して、コーポレートガバナンスに詳しい弁護士を委員長とする、外部の有識者による第三者委員会も設置する。同社はインターネットなどで労働環境が過酷な「ブラック企業」と批判を受けており、働きやすい環境づくりに外部の声を生かす。
ここまで


以前、パートタイマーの人材確保に関する記事を2件ご紹介しました。
ワタミが店舗数を減らして、そこで生じた余裕人員を残りの店舗に再配置する記事(→ここ)。
イケアがパートタイマーを正社員と同じ待遇にする記事(→ここ)。

どこの会社さんもパートタイマーの人材確保のため苦労している模様です。


今日ご紹介した記事のように、より現場に近い部門に、採用やら何やらの権限を委譲していくことは良いことだと思います。

以前、東京の本社で人事の仕事をしていたとき、地方拠点の採用に出向くことがありました。
移動のため自分の仕事が滞ることもありましたから、いま考えれば、権限を委譲しておけばよかったかなと反省…。

ただ、地方への出張は前泊ないし後泊できると、美味しいものを食べる機会があって、それが楽しみなんですけどね。


いずれにせよ、景気が回復してきたことの裏返しで人材確保が難しい時期になっています。
企業からすると本当に大変だと思いますが、非正規労働の方にすると労働条件改善の絶好の機会となりそうです。