おはようございます。
イチロー選手が4,000安打を決めました。おめでとうございます。
今日も宜しくお願い致します。
今朝は、8月20日の日経朝刊から抜粋します。


若者の就職支援で派遣活用 試用後、正社員に 厚労省、既卒者対象に経費など負担

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厚生労働省は大学卒業後1年以上就職先が決まっていない若者らを対象に、2014年度から紹介予定派遣を使った就職支援を始める。最長6カ月派遣社員として働き、企業と本人が合意すれば正社員になれる。厚労省は人材派遣会社の経費などを負担し、3年間で1万5千人規模の正社員就職につなげたい考えだ。必要経費を2014年度予算の概算要求に盛り込む。

紹介予定派遣制度は正社員として入社する前に、一種のお試し期間として最長6カ月派遣社員として受け入れ先企業で働くしくみ。働き手は職場の内容や雰囲気を知ることができる。企業側も正社員として雇う前に能力や適性を見分けられ、求職者と求人企業の条件があわないミスマッチを防ぎやすくなる。

3年間の委託事業として、全国5地域で人材派遣会社(派遣元)が受け入れ先の発掘などを担う。さらに、派遣先での正社員就職が成立した場合、通常は派遣先企業が派遣元に支払う紹介料を国が負担する。紹介料はふつう年収の2~3割。国は既卒者の研修や相談にかかる費用も負担する。

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この「紹介予定派遣」…
私が会社勤めで人事を担当していた頃、しばしば派遣会社さんから売り込みを受けました。
簡単に言えば、半年なら半年と決めて、最初は人材派遣として受け入れた後、会社と派遣社員が合意に達すれば、正社員として雇い入れるというものです。


一般的に…
会社が直接雇用で人を雇い入れる場合、試用期間という本採用をするかどうかの…言わばお試し期間を設けます。
ただ、この試用期間でお試しをしてみて、能力がないだの、適性や協調性がないだのと言って本採用することをやめようとすると、それは解雇になります。
日本では、この解雇がなかなかできません(正社員を解雇するよりは、試用期間の社員を解雇する方がしやすいですが…)。


それに対して、紹介予定派遣であれば、お試し期間終了で「やはりこの社員の本採用は辞めておこう」と、本採用に至らないようにすることがやりやすいと思います。
逆に、「この会社に入ることは辞めておこう」と、社員さんの方からダメ出しを食らうこともあるでしょうが…。


解雇などの労働契約の解除はトラブルになりやすいです。
ですから、企業としては紹介予定派遣という制度は魅力のある制度だと思います。


ただし、問題は手数料。
「この人はいい人だ」と思って、本採用をしようと思った場合、年収の20~30%程度の手数料を取られます。
新卒社員の給与が20万円として、それとボーナスを考えれば、大雑把ですが年収300万円。
これに20~30%を掛け合わせると、60~90万円程度のお金(紹介料)が人材派遣会社へ転がり込むわけです。

この手数料を払うことに対する社内合意はなかなか得られない…と思います。私は苦労しました…。
その部分を国費で賄おうというわけです。
来年度のお話しではありますが、是非この制度を使ってみてはいかがでしょうか?


最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。