検察側の罪人 | こぶたのしっぽ

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検察側の罪人/雫井 脩介
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読書の秋ということで、本をガシガシ読んでいます。

すでに時効になった、過去の未解決の事件の重要参考人だった男が

ある殺人事件の重要参考人の1人として浮かび上がってきた。

検事の最上は、今度こそ法の裁きをと決意するが、

若手検事の沖野は、捜査に疑問を感じ始める。


今度こそは捕まえるぞと意気込むも、それゆえに冷静な判断を

失い、最後は検事として犯してはならない一線を越えてしまう。

検事とはいえ人間、と言うのは簡単ですが、やはり人ひとりの

人生をおかしくすることも簡単にできてしまうほどの権限を持っている

職業なので、あってはならないことだと思うが、

それゆえに、そういう訓練を受けたエリートでさえ、

踏み外してしまうところに人間の愚かさが見えてしまい

「普通」を貫き通すのが、この社会でいかに難しいことかを

突き付けられる気がしました。