瑠璃の雫 | こぶたのしっぽ

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瑠璃の雫 (角川文庫)/伊岡 瞬
¥820
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「瑠璃の雫」を読みました。



母と弟と3人で暮らす小学6年生の美緒。

母はアルコール依存症、親類に引き取られた美緒は心を閉ざしていく。

ある日美緒は、元検事の永瀬丈太郎という初老の男と出会う。

美緒は永瀬の人柄に心を開いていく。

しかし彼は、一人娘を誘拐されるという、心に大きな傷を抱えて生きていた。

数年後、美緒は事件を調べ始め、あまりに哀しい真実を知ることになる。

凄く切ない話であり、人の赦しとはなんなのか、




はたまた、赦す事によって見えてくるものはあるのか?

娘を誘拐されるという極限の経験を通し、尚、人ははたして

その事実とどう向き合い生きてゆくのか、

すごく考えさせられながら読んでいきました。

赦す事によってのみにしか前に進む事ができないのか、

他の選択肢というのはどうなのか、

今は複雑というか、読み終えてもそこは答えは明確ではないけれど

いろいろ考えるキッカケにはなった作品です。