誰も守ってくれない | こぶたのしっぽ

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誰も守ってくれない スタンダード・エディション [DVD]/佐藤浩市,志田未来,松田龍平
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4人家族の長男が殺人事件の容疑者として逮捕される。


刑事の勝浦は残された家族をマスコミや世間の目から保護するように命じられる。


心に傷を抱えた刑事と、殺人者の妹となった少女を通して描かれる社会派ドラマ。


胸が潰れるかと思いました。


家族から殺人事件の容疑者が出るとどうなるのか?


その家族の立場、そしてそれを保護する警察の立場、厳しさが描かれています。


身内に殺人容疑の人間が出る。


一瞬のうちに家族の運命が変わります。


他の家族は何もしていない、確かにそうなんだけど、世間からは殺人者の家族という目にさらされます。


家族に罪はあるのかないのか?


無いと思う部分もあれば、被害者の家族の事を考えると、いや私達は関係ないですよ、というのもどこか違うような気もしなくもないし。


いや、理屈から言うと殺人を犯した本人が罪を償うのだけれど・・。


と、映画を見ている間中、いろんな答えが出ないことをぐるぐると考えていました。


この映画では、家族の中に殺人容疑がかかった者が出たときのその身内の方に焦点を当てているので、


被害者の方の言葉はあえて少なめになっていると思います。


被害者はもちろん、殺人容疑がかかった家族の身内も、一瞬で運命が変わってしまう。


そういう恐ろしさ、辛さ、現実の厳しさ、そして受け入れられなさ、様々な思いが交錯して、


とてもやりきれない気持ちになりました。


ただ、その辛い現実の中でも、最後はちゃんと光を見いださせてみせてくれるのは、


さすがフジ製作の映画、って思いました。