神戸殺人事件 | こぶたのしっぽ

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神戸殺人事件 (中公文庫)/内田 康夫
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芦屋の海運会社社長邸を訪ねた東京の画廊社員が殺害され、ダムで発見された。


彼と最後に会話した令嬢・小野田亜希は、信じていた一家の幸せが崩れていくのを予感する。


時を同じくして、神戸取材中の浅見光彦は、郷土史家の元船長と意気投合するが、翌日彼は死体で発見され、殺害の容疑が浅見にかかる!


浅見光彦シリーズは、今年にはいり何冊か読んだのですが、今まで読んだなかでは、話の面白さ、ボリューム、ともに、これが一番読み応えがありました。


浅見光彦シリーズは読み易くて、面白いのですが、サラッと読めてしまうためか読み応えを感じるまでにはいかなかったのですが、これは違いました。


話の中で、東京の金持ちと、神戸の金持ちの違いなどにも触れているエピソードもあり、金持ちは(ホントかどうか分からないけど)やはり桁が違うな、とか思いながら読みました。


神戸という街の、いいイメージではなく、そのイメージの裏側の影の部分と言っていいところに、事件の焦点は当てられていて、フィクションとはいえ、なかなか興味深い話が盛り込まれているのが印象的でした。


これは、シリーズのなかでもオススメですね。