犯罪小説家 | こぶたのしっぽ

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犯罪小説家/雫井 脩介
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新進作家・待居涼司の出世作「凍て鶴」に映画化の話が持ち上がった。


監督に抜擢された人気脚本家の小野川充は「凍て鶴」に並々ならぬ興味を持ち、この作品のヒロインには、かつての伝説的な自殺系サイト「落花の会」を運営していた木ノ瀬蓮実の影響が見られる、と奇抜な持論を展開する。


待居の戸惑いをよそに、彼は、そのサイトに残された謎の部分の解明が映画化の為に必要だと主張。


待井を自分のペースに引き込もうとする。


そんな小野川に、待居は不気味さを感じ始める・・・。


性格も違い、考え方も違う、2人の物書きが出会い、そこには不穏な空気がどんどん立ち込めて、


ついには死の匂いが立ち込めていく。


この、人気脚本家・小野川のペースが物語をグイグイ引っ張り、全編にわたるなんともいえない不穏な空気を作り出しているのですが、読んでるこっちも最初は「なんだこいつ?」と思いつつ、どんどん小野川のペースに引き込まれていく錯覚を覚えます。


小野川が自殺系サイトの謎に迫れば迫るほど、怪しい死の匂いが近づいてきて、先の展開がどうなっていくのか目が離せなくなっていきます。


そして、その謎の核心に迫り、怪しい不穏な空気が頂点に立ったとき!!




・・・・後半は一気に読んでしまいました。


この作品はかなり面白かったです。


まさに傑作心理サスペンスです。


興味がある方は、是非!


読んで損はないと思います。