- ダイイング・アイ/東野 圭吾
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記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。
何故、そんな重要なことを忘れたのか?
事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのかが思い出せない。
しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める・・・。
これは、登場人物のほとんどが少しずつ嘘をついているような微妙にほの暗い雰囲気が全編にわたり覆っている中、主人公の慎介は事件の真相、自分の失われた記憶に近づいていくわけですが、これが先の展開が読めない!
主人公は一部記憶を喪失している事もあり、なかなか真実に辿り津かないし、それをいいことに関係者は事件の核心を言わない、はぐらかす、嘘をつく。
なかなか歯痒い展開なのですが、後半、徐々に謎が、記憶が、紐解かれていくにしたがい、人間の暗部も浮き彫りになっていき、目が離せない展開になっていきます。
ココからは、どう転がっていくのか、先が読めないという事も手伝って一気に最後まで読みました。
なんとなく、深夜2時の深い暗さ漂う真夜中仕様の作品で、明るい時間に読んでても気分は昼夜逆転している気分でした。