「夜のオンナ」はいくら稼ぐか?門倉貴史 | こぶたのしっぽ

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「夜のオンナ」はいくら稼ぐか? (角川oneテーマ21)/門倉 貴史
¥720
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本のタイトルに「ムムッ!?」となって読みました。


タイトルに負けず、中身もなかなか興味深くて面白かったです。


確かに「夜の仕事」、「夜のビジネス」、パッと思い浮かべてみるだけで、色々頭に浮かびます。


でも、夜のビジネスのことをなんとなく自分で勝手に、「こういう感じなのかなぁ?」って漠然と想像したりすることはあっても、正確な市場規模や数字、お金の流れなどは、はっきりとは分からないものです。


なので、この本のように、お金の流れや、どの業界がどれだけ稼いでいるのか、等々、数字のデータとして、ドン!と目の前に提示される内容は中々面白いと思いました。


漠然とした疑問にとりあえずの答えを教えてもらった感じ?でしょうか。


ただ、この本の中に出てくるデータは、割とザックリとした数字のような気もしないでもないので、あくまで大体これぐらい、みたいな参考程度にとどめてもいいんじゃないかと思いました。


本を読み進めていくにつれて、実際の数字を出すのは難しい世界だとも思ったし。


それでも、十分読み物としては面白い内容の本でした。


興味深かった記事は、外国の「夜のオンナ」の話で、「売買春を合法化」した国の事でした。


そこには、売春を合法化することにより、売春産業を危険なアングラ産業にしないようにしたり、違法であることがネックになり、性風俗で働く人達が労働者としてきちんと保護されない現実を、改善できるのでは?

というようなことが、書かれていました。


確かに、合法化されると、経営者には税金の支払いが強制されるし、働く売春婦は従業員として、健康保険などの福利厚生なども義務づけられます。


違法だから、地下ビジネスとして潜ってしまう、ならば合法化して表に出してしまおう、という考えは、微妙ですが一理あるような気もしないでもないです。


筆者は本の最後に、「夜のオンナ」が安心して働ける総合的な仕組み早急に整えるべきだ、と結んでます。


最後は、法律の話も絡めて非常に考えさせられました。