この間、TVでスピード(映画)がやっていて、

そのワンシーンに、


「道路が切れている!」

「距離は?」

「15mだ・・・」

「飛べる!⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン」


ブーンと言ったかどうかは定かではないが、

そして本当にバスで道路から飛んだのだ。


このシーンを見ながら、

「いやいや、無理だからw」

なんて思っていたが、

計算してみるとそうでもないかも・・・



まず、あのシーン、

建設途中の道路で、15m道路が切れている。

切れてるところに向かって、上り坂になっている。

と言う条件だった。


乗客を乗せたバスの速度が、時速80kmだったとすると、

傾斜角が5度ならば、

道路が不必要に凸凹ならギリギリ飛べそうだ。



まず、時速80kmだと、秒速22m進める。

つまり、0.6818秒で15m先の反対側に到達できる。

この0.6818秒以内に、到達不可能な低さまで落ちなければ良い。


次に傾斜角5度だと、

sin5 = 0.087 

秒速22mの速度だと、

0.087 * 22 = 1.914m/秒の加速度で上昇する。

この加速度が0になるまでの時間は、

0 = 1.914 - 9.8(重力加速度:g) * t(時間) だ。

結果、t = 0.195(秒)となる。

ちなみに、0.195秒間の上昇距離は約18.6cmとなる。


あとは、0.6818秒から0.195秒を引いた、0.4868秒の間の自由落下だ。

自由落下は、S(距離) = gt^2/2なので、

9.8 * 0.4868 * 0.4868 / 2

よって、1.161m落下することになる。


先ほどの上昇距離(0.186m)と差し引くと、

97.5cm落下することになる。


15m進む間に97.5cm落下すると言うことは、

その間の道路が、約3.7度の傾斜で下り勾配なら、

その続きの道路の位置がちょうど着地地点になるはずだ。



のぼり5度の傾斜から急にくだり4度の傾斜に変化すると言う、

とても高速道路とは思えない道路建築のおかげでバスの乗客は助かったのだ。

(逆に、そんな建設ミスだから道路が繋がってなかったのかも・・・)




このように、空気抵抗の大きいバスでも、

空気抵抗を思いっきり無視して計算すると、

理論上15mの大ジャンプが可能になる。


主人公はあの時、そこまで計算して飛んだのだろうか?

うーん、謎である( ^ω^)