森に、群れからはぐれた仔象が一匹いた。

幸運なことに、仔象は近くの村に住む少女に拾われ、その家族に育てられることになる。

仔象は、少女の側から離れず、少女も何時も仔象の世話をして、お互いの友情を育んだ。

それから暫くして、森の管理人の下は、ある象の群れが子供を探している事を知る。

あの仔象のことらしい。

調べると、正にドンピシャリ。

森の管理人は、仔象を育てている一家の下へ行き、情報を伝える。

初めは、少女は仔象との別れを悲しんだが、仔象のために自然に帰す決意をする。

皆は、森へ仔象を連れて行った。

仔象のあまりの人懐っこさに、皆は再び自然で暮らせるかとハラハラした。

やっと、象の群れを探し出し、仔象を引き合わせた。

象達は大喜び。
仔象も喜んだが、人間との別れを悲しんだ。

最後に、「パオーン」と別れの挨拶をして群れに戻っていった。

それから、森の管理人は、仲間と仲良く暮らしている仔象を見付けて安堵した。

森の管理人から、その話を聞き、育てた家族もほっとした。

仔象と別れてから、塞ぎがちだった少女に明るさが戻った。