関心を寄せる

人はとかく自分のことを言う傾向にあります

ビジネスの場でもそうですね。


私の友人の、こんな話があります。


保険のセールスをしている彼は、始めた当初は学生時代の
友人や前職の関係者から契約をいただき、順調でした。

元々、世話好きで人気者の彼は人脈が多かったのです。


しかし、暫くすると契約が取れなくなってきました。


そこで、彼は考えます。もっと保険のことを学ぼう。
お客様に判り易く、説明する技を磨こうといろいろ
勉強したらしいです。


それでも、思うように契約は取れませんでした。


そんなある日、彼が自宅にいると一人の男性が訪問しました。


『○○さんの紹介で伺いました』と言い、名刺をだしました。
その方は自動車のセールスだったのです。

その自動車のセールスの方は開口一番こう言ったそうです。

『○○さんからあなたのことを素晴らしい人だと
よく聞かされています』

『是非、あなたの今までの生き方などをお聞かせ願いたい』

彼は自分より年上の方にそう言われて少し恐縮しながらも
話したそうです。

学生時代、ボート部で活躍したこと。一流の商社へ入り
そこでいろいろ学んだこと。


そして、外資系の保険会社からヘッドハンティングされたこと
などなどを話をしたそうです。


ひととおり話を聞いた自動車のセールスの方は
『やはり伺ってよかった。○○さんが言っていた通りの人でした。
今日は、お話しいただきありがとうございます。』と言って
席を立って帰りかけたとき‥


『実はもうすぐ車検なんです。買い変えるか、車検を受けるか
迷っているのでうが、車検だけでもお願いできますか？』と
友人は思わず声をかけたといいます。

それまで車の話は一言もでていないのに‥


彼が後で聞いた話では、そのセールスの方は今までに
2000台以上を販売していて、セールスの神様と言われる
方のようでした。


その後、彼は言うまでもなく、そのことをマネしました。

毎年、世界表彰されるほどになりました。


相手に誠意をもって関心を寄せる。

帝王学の一つです。