日々忙しくアニメ原画の仕事をしているので、ブログに書くネタとしては必然的に過去の仕事の話になってしまう。

5年くらい前、仕事の手の早いことで知られるO森さんと席が隣同士だったことがある。O森さんは「逆襲のシャア」作監、ゴルフアニメ「DAN DOH!!」の監督で知られる、と書いたら隠す意味はないのだけど・・・。

O森さんと月に何カットこなしてるかという話になり、「今は○カットですね~。徐々に数を増やしていきたいですけど・・・」と言ったところ、O森さん曰く「レベルってさぁ~、少しずつ上げるもんじゃないんだよね、上げるときはグン!って上げなきゃダメなんだよ」と。(これはすごい名言だと思った O森さんの名言セレクションはいくつかあるので機会があったらまた取り上げようと思う)

それから僕は発奮して、「うわ、これ以上、無理」と思ったとしても無理くり仕事を入れ込み、こなすようになった。睡眠時間を削り、数日間スタジオに泊り込んで仕事した。毎日寝不足で、一ヶ月以上丸一日休みをとることなく、仕事場と自宅の往復を繰り返した。

そして、鳴るのである。耳鳴りという名の、生命の危機を知らせる警報音が・・・。

「ウーワン、ウーワン・・・」と。耳鳴りの嵐の中、もう消失点もパースラインもワケ分からず、闇雲に右手を動かし絵を描いていた時期があった。キャラクターにつける演技はワンパターンになったりもしたし、作監さんにはかなり迷惑をかけたと思う。実際先輩アニメーターに嫌われてしまった・・・(T_T)。

しかし1年後、いつの間にか年収がかなりの額になっていたことを銀行のATMで実感する。

年収額は去年の約2倍に!!(もともとが低収入であるが・・・)
僕のこなす仕事はクオリティはあまり高くなく、各方面に迷惑をかけたが、ある種の達成感みたいなものを手に入れた気がした。こんな僕でも、やればできるのだ!!と。




しかしその翌年、小泉内閣による税源移譲が行われ、住民税、国民健康保険料などが数年前の約5倍にもはねあがるのだった・・・。゚(T^T)゚。