私の実家の母は義父より5歳年下です。

その母が、今から10年ぐらい前、たぶん65歳前後の頃、テレビで認知症がどうのこうのとか、早めの薬がいいとか言われだした頃だったと思う。


「お母さん、ちょっとおっかしいんやで。すぐ忘れるし、ホンマにボケてきたんかの😱?」

って、スーパーに買い物行って買うもの忘れる。とか、昨日何食べたかわかれへん。とかその程度の事をグダグダ言う時があった。


「それぐらい私もあるよ~。」


って言っても不安で仕方ないみたいなので、

「そんなら病院行って検査してもらったらスッとするんちゃう?」

って言うたらまさかホンマに病院行って来て

ニコニコしながら、

「老化によるもんで、この歳やとこんなもんって先生言うてたわ~。病院行ってきてよかったよ~😊。」


って、いう事があった。


そんな頃我が家では…


義父が車の後ろをぶつけて帰ってきた。

電信柱か、標識かにぶつけたような大きな凹みだった。

そして、パニックになったみたいで

グワ~って私にすごい勢いで話だした。


「お母さんが、おらんなった。ワシは、○○のゴルフの打ちっぱなしに行く途中で、親戚の○○さん所で下ろしたけど、その後行方不明や。どこいったんやろ?どこいったんやろ?」

って、パニック気味に喋ってくる。

何言うてるかわかれへんし、車の凹みが気になったので、


「お父さん、車凹んでるけど、どこでぶつけたん?」


「おっ?そうか~?

ワシは知らんゾ。ワシがぶつけるはずない。誰かにされたんや、誰や!誰や!」

ますますパニックになってる。


そして、

「お母さんお母さんどこ行ったんや?」言うて、ほんまに変な状態やった。


ただ、私はその時美容院を予約してたので、時間が迫っていた。


「私用事あるから、とりあえず家に入って待っときや~」と、部屋まで連れて行って、私は自転車で美容院に向かった。