湯原さんへ

喫茶店で、隣に座った娘がイラストの仕事をしているのか、ノートにかわいい女の子の漫画絵をかなり上手く描いてました。

“女の子がかわいい絵を描いてる”という二重構図にドキドキしながら横目で見ていました。

彼女はかわいいイラストの、女の子の口周りにヒゲを描きはじめました。

僕は正面に視線を戻し、アプリコットティーをひとすすりしたのでした。