今日の筒井。
好評につき、今日も筒井がお届けする。
今日のニュース。
マイケル・ジャクソンはどうやって復帰すべきか?
児童への性的虐待容疑に問われていたマイケル・ジャクソン。無罪評決を受け実刑は免れたものの、今回の裁判が彼の音楽的なキャリアに残した傷跡は深い。かつてのキング・オブ・ポップが再び音楽シーンに返り咲くことはできるのだろうか?(MTV)
筒井は洋楽をあまり聴かない。マイケル・ジャクソンの曲の中でもっとも好きなのは「ブラックorホワイト」である。懐かしくなって1985年にリリースされた「ヒストリー」というアルバムをかけてみた。ディスク1の3曲目である。DELL純正スピーカーからブラックorホワイトが流れ出る。筒井はノリノリだった。そこへ瞳が話しかけてきた。
「あら、ずいぶん懐かしい曲を聴いているのね」
「マイケルの無罪祝いだよ」
そう筒井は言ってスピーカーのヴォリュームをあげた。
今日の筒井。
筒井はその日の前日も精神状態があまりよくなかった。変な時間に寝起きを繰り返した。ダブルベッドに瞳と文樹の3人で川の字になって寝ている。
「パパどうしたの?」
いけない、文樹を起こしてしまった。
「文樹、ごめんよ。さあ、もう寝よう」
筒井は文樹を寝かしつけたあと、熱いシャワーを浴びて覚醒した。しかし精神状態は改善せず、睡眠薬を飲んで再び文樹の隣りに潜り込んだ。
次の日起きたのは10時過ぎだった。筒井は急いで出かける準備をした。瞳が話しかける。
「今日は図書館は休みじゃないの?」
「文化ホールの方はやっているんだ。そこで本を読んでくるよ」
「文樹を連れていってやってくれない?」
「ああ、いいよ」
筒井は文樹を助手席に乗せ、愛車のアウディTTを走らせた。筒井の本当の目的は図書館の庭にいるねこにエサをやることだった。トランクを開けてねこ缶を3つ取り出す。文樹が不思議そうにそれを見ている。
「パパ、それなに?」
「ん? ねこちゃんのごはんだよ」
いつもの巣に母ねこはいた。筒井がエサを与え始めて3,4日になる。母ねこは人間慣れしていて筒井にまとわりついてくる。缶を開けるとベージュの子ねこも出てきた。しかし違う場所からねこの鳴き声が聞こえてくる。白っぽい子ねこだった。母ねことは威嚇しあっている。どうやら新しく捨てられたねこのようだ。筒井は急いでねこ缶を開け、白ねこにウェットフードを与えてやる。白ねこはそれを貪った。
植え込みの中からベージュの子ねこも出てきた。しかしその日は黒ねこと黒茶のねこは出てこなかった。腹を空かせているはずなのだが。筒井よりも早くエサを与えた人間がいたのかもしれない、そう思った。
ねこ3匹で2缶しか食べなかった。筒井は帰ることにした。
筒井はソフト屋へ車を走らせた。文樹が尋ねた。
「これからどこへいくの?」
「ゲーム屋さんだよ。文樹のほしいゲームを買ってあげるよ」
「ほんと?!」
文樹は目を輝かせた。本当は筒井は自分のゲームをほしかった。しかしいい年をしてゲームを買うというのは瞳に対しても格好がつかないため、文樹をだしにするつもりだった。
ほしいソフトはほぼ決まっていた。RPGの「テイルズオブリバース」とアクションの「真・三國無双」だった。今月も小遣いはわずかしかなかった。学生時代を思い出してベネッセなどをとってしまったからだ。amazonでも中古本を買いまくっていた。財布の紐は瞳が握っているので筒井は与えられた範囲内で遊ぶしかなかった。中古ソフトを2本買うだけでも結構きつい。文樹の出費は瞳も許してくれるのでPSPを買ってやった。
夕方の左京の散歩は筒井の担当だった。文樹も喜んでついてくる。夕飯は文樹の大好物のハンバーグだった。それからはさっそくゲームをやろうと筒井は思っていた。次の日の予定はまたねこにエサを与えにいくことくらいしかない。筒井は失業中なのだった。
こんなところである。それではまた明日。
今日のお言葉
本を読まなくては。
(筒井)