エッセイ140「いい病院悪い病院」
隔週水曜日は精神科の病院の日です。今は薬のバランスが取れていてひどく調子を崩すことはありません。なので毎回診察無しで薬のみもらってきたいのですが、月に一回は診察を受けるようにと事務の人にいわれました。毎日十種類二十九錠の薬を飲んでいます。明らかに多いとは思うのですが、これできちんとバランスしているので減らすのはこわいです。調子がよくなりすぎたら抗うつ剤を減らす、などといったことができるようになるのだと思います。
初めて精神科にかかったのは十九歳の秋。両親に自分からいきたいと言い出しました。国立大学付属病院で効いているのかよくわからない薬を半年処方してもらいました。次にかかったのは三年後。今度は私立の大学病院でした。ここもあまりよくなった感じがしない薬を与えられました。大学病院は教育機関でもあるので学生やインターンを診察に使われることもありました。
それが嫌で新しく病院を探しました。そうしたらあるじゃないですか、家から車で十分の精神専門病院が。重傷の人が多そうで、いざとなったらまた前の病院へ戻れるように、紹介状は出さずに直接いきました。その時ちょうど水曜日で、水曜しか来ないW先生に当たりました。ベテランの先生でとてもいい印象を持ちました。マイクを使わず、わざわざ待合室に出てきて肉声で患者を呼びだしていました。
その先生にかかって二年。希死念慮が出てきてしまって自主的に入院することになりました。そこで出された薬がとてもよく効いて今に至るまで飲んでいます。病院は一週間で退院しました。W先生が転勤することになりました。次に当たったのはA先生でした。W先生よりもっといい先生でした。患者一人一人に時間をかけるため、待ち時間は長くなりますが、とてもやさしく、話をよく聞いてくださる先生です。
「被害妄想はないかい?」「マイペースでいこうね」と仰ってくださいました。マイペースでいこうね・・・こんな温かい言葉をかけて下さる先生は初めてでした。今思い出しても感激で涙が出てきます。僕はラッキーなようです。A先生も水曜日の午前中しかいらっしゃいません。できるだけ午前中にいこうと思っています。そううつ病の治療のためには投薬療法しかないそうですが、先生の人格によって自然治癒力の強さが違ってくるような気がします。
初めて精神科にかかったのは十九歳の秋。両親に自分からいきたいと言い出しました。国立大学付属病院で効いているのかよくわからない薬を半年処方してもらいました。次にかかったのは三年後。今度は私立の大学病院でした。ここもあまりよくなった感じがしない薬を与えられました。大学病院は教育機関でもあるので学生やインターンを診察に使われることもありました。
それが嫌で新しく病院を探しました。そうしたらあるじゃないですか、家から車で十分の精神専門病院が。重傷の人が多そうで、いざとなったらまた前の病院へ戻れるように、紹介状は出さずに直接いきました。その時ちょうど水曜日で、水曜しか来ないW先生に当たりました。ベテランの先生でとてもいい印象を持ちました。マイクを使わず、わざわざ待合室に出てきて肉声で患者を呼びだしていました。
その先生にかかって二年。希死念慮が出てきてしまって自主的に入院することになりました。そこで出された薬がとてもよく効いて今に至るまで飲んでいます。病院は一週間で退院しました。W先生が転勤することになりました。次に当たったのはA先生でした。W先生よりもっといい先生でした。患者一人一人に時間をかけるため、待ち時間は長くなりますが、とてもやさしく、話をよく聞いてくださる先生です。
「被害妄想はないかい?」「マイペースでいこうね」と仰ってくださいました。マイペースでいこうね・・・こんな温かい言葉をかけて下さる先生は初めてでした。今思い出しても感激で涙が出てきます。僕はラッキーなようです。A先生も水曜日の午前中しかいらっしゃいません。できるだけ午前中にいこうと思っています。そううつ病の治療のためには投薬療法しかないそうですが、先生の人格によって自然治癒力の強さが違ってくるような気がします。