アメリの小部屋


仕事へ行く道、ふと気づいたら秋の気配


上を見上げるとすっかり紅葉した木々。


そして、深い青空。


一番好きな季節がやってきた。


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でも今日は雨模様でかなり寒いんですけれどね。 


メテオ(天気予報)によると 最低7度、最高13度だそうです。

勤め先のそばにはこんなお城があります(^^)V



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さて、レースの話題を・・・


夏のバカンスの間に、今年の目標である Point d'Esprit ポワンデスプリに挑戦。


先生や諸先輩たちの言によると1000個作るとかなり上達できるそうです(汗)


20個くらいまっすぐなPDEを(面倒くさいので勝手に略号命名σ(^_^;))


練習した後、すぐに厚かましくも作品に挑戦。


優しく優秀なお友達の応援により、なんとか完成できました。


PDEを使った作品第一号です! (恥ずかしながらアップしてしまいます)



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かなり不格好ちゃんも居てますが、まぁこれもご愛敬ということで、許そう。(自分に甘っ!)


もうもう、すご~く念願だったんです。


PDEが入るのと入らないのではレースっぽさが全然違いますものね。


ポワンデスプリがあってこそダンテル!ドンテル!


手持ちの本にも図案はPDEを使ったものがほとんど。


↓これは作品集と言うか図録みたいなもので、あまり自分で織るには役に立ちません。


見て楽しむ。綺麗、すごい。偉い!という感想。


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↓この本たちに載っているのがPDEを駆使した作品群。


その名も La Guipure du Puy


ギュピール・ドゥ・ピュイ


そこで以前からぼんやり疑問に思っていたギュピールレースを調べてみました。



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飾り紐という意味の英語の(gimp)から作られた言葉です。
17世紀にはレリーフのあるすべてのレース、特にベネチアのレースをさしていましたが、その後ブリッド編み地(目の詰まったモチーフ間のつなぎ)にデザインを施したレースを指すようになりました。しかし現在では主に機械刺繍によってつくられたレースのことを主にギュピールレースと呼んでいます。 このレースは特殊な水に溶ける繊維の布を土台にして、機械で刺繍し、その後水洗いすることによって土台部分を溶かしてしまいます。
レリーフ状に仕上がるやや重厚な雰囲気のレースです。


(近澤レース店さんのホームページから転載http://www.chikazawa-lace.co.jp/lace_var_qyu.html


レースを販売されているネットショップさん等もかなり見させてもらいましたが

大体が現行品あるいはそれほど古くないメカニック(マシン)製品にさえ多くこの名が冠されています。


果たして、このアンティークな響きのある、由緒あるレース名がそんなに軽く使われていいものかどうか。


勝手にちょっぴり憤慨して、というかますます疑問が膨らんできました。


ちょうどダンテルのレッスン日が来たので先輩に質問してみたところ



要約すると(あくまで博識の彼女の意見ですが)・・・

ギュピールレースとは、もともとは16世紀から17世紀にかけて大いに流行った、

王侯貴族の襟などに使われるレース。

すべて手織りで、かなり分厚くぼってりとした感じ。

いったん廃れるが19世紀のブルジョア階級でリバイバル。

しかしそのころ考案されたメカニックのおかげで

だんだん手織りが少なくなり、現在も使われている手法に近い

特殊な溶ける布地の上にマシンで刺繍し、その後水洗いして

布の部分を取り去るという製法が定着。

16世紀ころの本格的なギュピールはフゾウ(ボビン)やエイギュ(針)を使い手づくりの大変貴重なレース。

最近この名で呼ばれたり売られているのはほとんどメカニックによるものが多いようだ。

たとえアンティークと銘打たれていてもメカニック製法。(19世紀末くらいのものだとしても)

本格的な手法のはギュピール・ドゥ・ピュイという名前で、たまに区別可能のこともある。

でした。

レースの種類と言うのはたくさんあるうえに、起源や地方、国によっても

呼び方が異なったりするので、大変区別がしにくいそうです。

私がひそかに尊敬する日本ではレース織りびとでは3本の指に入るくらいのの大家でさえ

レースの種類を質問されるのが一番困るとおっしゃっているほどです。

先日、フランスのカンで開催された世界で一番大きなレースの大会、OIDIFA。

(ちなみに前回は日本の神戸で開催されました!)

そこでもレースの名称の部分は○○あるいは△△という風に記されているものもあったと聞きました。

まだまだ勉強不足!でもますますレースに対して興味と情熱が湧いてきます。

それにしてもレース、奥深いです!



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つぎは上記のギュピールの本から、まっすぐなレースを練習します。


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↓レースではありませんが


以前通りかかった、メルスリー(小間物屋さん)のウィンドーに飾られていた素敵なクロスステッチ


たぶん、一生自分で刺すことはないだろう・・・と最近悟った。(T▽T;)



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