~~~そして

テスが、3週間ぶりに来たので、 ビルは、嬉しくなって 、さっそく、テスを川の上流に連れて行くと、たくさんの鳥が渡って来ていて、その様子を見たテスが、大喜び しているので、 ビルは 、それからは、テスが来る度に、 池に連れて行って


「テスくん。 12月になると、 白鳥も渡って来るから 、もっともっと 賑やかになって、1日中いても飽きないけれど 、テスくんが、こんなにも 鳥が好きだとは思わなかったよ。」

と言ったので


テスが

「大好きなんです 。本当に好きなんです。」

と言うと


ビルが

カナリア も、ここが好きでね。亡くなった息子と私の3人で来ていたけれど 、この頃は、誘っても来ないから、 カナリアは、町に行きたいんだろうと思っているんだ。」

と言ったので


テスが

「カナリアさんは、ビルさんのそばに居るのが、1番、幸せですよ。」

と言うと


ビルが

「私は、十分すぎるほど、幸せに過ごしてきたけれど 、カナリアは、ここに居ては、幸せになれないんだよ。 だから、 町で 、カナリアの働く所が有ったら 、世話して下さい。」

と言って、頭を下げたので、 テスは、ビルの手を取って


「カナリアさんの事は、 僕に任せてください。」

と言って、テスは、いつものように3人で夕飯を食べてから、帰って行きました。



そして


12月の20日に、お城から、クリスマスイブの舞踏会の招待状が、ビルとカナリアに届き、 ビルにとっても、カナリアにとっても、 舞踏会に出たことが無かったので、困っていると、 前日の23日に、テスが都合よく来たので、ビルが、シャンパンを飲みながら、恐る恐る


「テスくん。テスくんの家にも、お城から、クリスマスイブの招待状が届いたでしょう? 王様からの招待だから、みんなで参加するのだろう?」

と言うと


テスが、ビルを見ながら

「村の友達は、みんな踊る 相手と一緒に参加するけれど、 僕は踊る 相手がいないので、欠席です。」

と言ったので


ビルがカナリアを見ながら

「テスくん。 それなら、 カナリアを連れて行って下さいよ。 今まで、こんな田舎に、何度も来てくれたので、 テスくんに、私とカナリアで恩返しします。」

と言うと、


テスが喜んで

「それなら 衣装は全部僕は用意しますから、よろしくお願いします。」

と言って、頭を下げたので、ビルが 、しんみりと


「カナリアが舞踏会に出るなんて、考えたことも無かったから 、ドレス なんて1枚も無いのに、テスくんの御蔭で、 私は、初めて、カナリアのドレス姿が見られるから、 有り難いよ。」

と言ったので


カナリアも、嬉しそうな顔をして

「おじいちゃんも一緒に行って、荷馬車の中で待っていてね。」 

と言うと


ビルが

「カナリア。 私の心配は要らないから、テスくんの相手をして、1日は、1日なんだから、 その1日を、笑って楽しく過ごすんだよ。」

と言いました。


すると

 

テスが、カナリアを見て

「カナリアさん 本当に僕と踊ってくれるの?」

と言うと


カナリアさんは、テスを見て

「大丈夫だよ 。だって…」

と言ったので


テスが 、右手の小指を突き出して

「それなら、 約束の、指切りをしようよ。」

と言ったので


カナリアは、恐る恐る 、小指を出して、テスと 指切りをすると、


テスがビルに

「それなら、明日 2時過ぎに来ます。」

と言って、テスは帰って行き


翌日に



約束通りにテスが来ると


ビルとカナリアに

「ビルさんとカナリアさんの支度のために、姉を2人連れて来ましたから、ビル さんも、 タキシードを着て、私たちと一緒に 舞踏会場に入りましょう。」

と言うと、後ろにいたテスの姉たちが


「お2人の支度を手伝います 。それで、カナリアさんのドレスは、テスが選びました。」

と言って、淡いオレンジ色のドレスを広げたので、 テスが笑いながら


「カナリアさんには、 オレンジ色のドレスが似合うと思ったんだよ。」

と言って、ビルとカナリアは、あれよあれよという間に、支度が出来たので 、揃って、庭に出ると、いつの間にか、 白い馬の馬車が、待っていたので 、ビルとカナリアが驚いて

「テスくん、 これは、いったい、どうなっているの?」

と言いました。


そこで


テスが笑いながら

「僕が初めてなので、家族が応援してくれたんです。では僕と一緒に乗って下さい。」

と言ったので 、ビルとカナリアが場所に乗り込むと、 どこからか お城の、家来たちが現れて、馬車は、動き出すと、 あっという間に、 舞踏会場に着き、 会場内は、すでに思い思いに着飾った人たちが集まっていて、あまりにも華やかで、あまりにも賑やかなので、 ビルとカナリアが驚いていると、テスが、ビルとカナリアに


「僕も 着替えて来ますから、ここで待っていて下さい。」

と言って、テスが、部屋を出て行くと、すぐに、後ろの家来たちが、ビルとカナリアの為に、椅子を運んでき来たので、先に来ていた ダリアたちが、その家来たちを、叩きながら


「なんで私たちには 、椅子が無いんだよ。 失礼じゃないか。」

と言ったので


家来たちは

「椅子なら、外に用意されています。」

と言って、出て行ってしまったので、 ダリアたちは文句を言いながら 、ゾロゾロと、外に出ようとした時に、開いた扉 から、 白いタキシード姿のテスが入って来たので、 ダリアが、驚いて 指をさしながら、大きな声で


「お母さん。ほら、 あの白いタキシードを着た男は、羊飼いのテスだよ 。間違いないよ。」

と言ったので、 会場内は、ざわざわしたのですが、 ワルツの曲が流れると 、辺りは、静かになって、テスが、カナリアの前に、膝をついて、 右手を差し出したので、カナリアは、初めてのことなので、恥ずかしくなって、うつむいてしまいました。


すると


ビルが

「カナリア。 テスくんに、恥をかかせたら、バチが当たるよ。」

と言うと

テスも笑いながら、右手の小指を出して

「昨日の約束を、忘れちゃったの?」

と言ったので


カナリアは、みんなが踊っている 輪の中に、テスと 一緒に入って行き、踊りながら、 ダリアたちの前を通り過ぎた時に、 ダリアが今度は、慌てて


「お母さん。 羊飼いのテスは、屋根のカナリア 、いや 、屋根裏のネズミと踊っているよ。」

と言ったので、一緒に踊っていた人たちが、 チラチラと横目でテスと カナリアの踊りを眺めていましたが、 そのうちに、 誰もが、口々に

「素敵なカップルの踊りだわね。 私たちが邪魔をしたら悪いわ。」

と言って、次々に、踊りをやめてしまったので、 とうとう 、テストとカナリアだけが 、会場の真ん中で踊り、 踊りが終わった時に、大きな、温かい拍手が湧いたので、 ダリアの母親が、ダリアに向かって


「いいかい。 何があっても 、羊飼い なんかを相手にするんじゃないよ。」

と言うと


ダリアの父親も

「ダリア。 お父さんの予言は、いつも当たるんだよ だから、 王子が来るまで、ここで待っていればいいんだ。分かったな。」

と言っていると、突然 、団長の玉座に座っていた王様が、椅子から立ち上がりました。



そして


王様は

「今夜は、 皆さんに、息子のセンバンテスを紹介します。」

と言ったので誰もがキョロキョロ 、あっちこっちの扉を見て、王子様が入って来るのを心待ちにしてる間に、テスは、ビルとカナリアを連れて 、3人で 壇上に上がったので、 ビルとカナリアは、もちろん、 会場内の誰もが、驚いていると


王様が

「セルバンテスは、年が明けたら、ここにいる カナリアと結婚します。 結婚式の招待状を受け取ったら、是非、お城に来て、2人を祝福して下さい。」

と言って、王様が頭を下げたので、 ダリアが、王様を指さして、 大声で


「王様 。王子の嫁は 、カナリアじゃないよ。昔から、このダリアに決まっているんだ。 それなのにまったく 、王様の頭を、どうかしているよ。」

と言ったので


ダリアたちは、すぐに、会場から追い出されてしまい 、年内には 、ダリアの父親の予言通りに、お城では、無く、夜逃げ 同然に、どこかに引っ越して行き、 カナリアは、年が明けた 暖かい日に、 セルバンテス 王子が、白い馬の馬車に乗って迎えに来たので、 純白のウエディングドレスを着て、 ビルと一緒に、 その馬車に乗り込むと、馬車は、村中を、隅々まで、 回って、 お城の中の教会に着くと、そのまま、教会で、セルバンテス 王子と挙式して、ビルとカナリアは、優しい王子様や、心温かい 王様や御妃様と、優しい御姉様たち 家族に恵まれて 、お城の中で 、1日1日を、笑って、楽しく過ごしました……とさ。




終わり




最後まで読んで下さり

ありがとうございました

🙇


8月の童話はお休みさせて頂きます




🧡💛💖❤️💜💚

こんにちは!


夏休みですが
子供ちゃん達は それぞれ
学校の夏期講習に行っていて

実際の夏休みは
2週間しかありません
🥴
 
学校のお友達に飴を貰うらしく
お返しの飴買ってきて〜と頼まれたので

お菓子売り場へ



今 人気の❨ちいかわ❩なら
お友達も喜んでくれるかな〜
と購入して来ました!



夏期講習頑張れ〜


今年は受験なので

旅行はなしで〜す 😖