~~~そこで
名主は、落ち葉を、15枚拾って
「仕方無い。お前たちは、私の子供みたいなものだから 、奮発して、 金貨、 15枚出すよ。」
と言うと 、先ほどの女の人が、名主の顔を覗き込んで
「名主様は、この森に住み着いていきつねに、だまされているんだわ。」
と言ったのですが、 村人たちには、名主を、どうすることも出来ないので 、とりあえず、落ち葉 だらけの名主を、かついで、屋敷に連れて行くと、名主の妻が出て来て、名主を見ると、おどろいて
「 あの、主人は、どうしたのですか?」
と言うと
村人たちが、口ぐちに、山の中の名主の様子を話し出したので 、名主の妻は、名主の顔を見ながら
「皆さんに助けられたから、 お父さんは、無事に戻って来られたんですよ。 それなのに、皆さんの代わりには、いくらでもいるなんて言って、 まったく 恥ずかしい。」
と言うと
名主は、いつもとは違う、 怖い顔をして、落ち葉を、ふところから出すと、妻に向かって
「この金貨は、ぜんぶ、私の物だ。 指一本でも触れたら、お前の命を取るからな。」
と言ったので、ますます 、おどろいた名主の妻が、いきなり、 名主の顔の前で、両手で、パンパンと大きな音で、たたくと、名主は 、もとの顔に戻って、まわりを見渡して
「いったい、何があったんだ。 なんで、みんな揃っているんだ。」
と言ったので、村人たちが顔を見合わせながら、 山の中の名主の様子を話すと、名主の妻が涙をポロポロ 流しながら
「 跡継ぎもいないのに、見れば、 次から次へと欲しがって、同じ物が幾つも有るというのに買って来ちゃって、まったく 、欲深くて、いえ、 欲毒 しくて、 人間の、くずは、お父さんよ。」
と言うと、名主は、奥の座敷から、金の仏像を、たくさん抱えて持って来ました。
そして
村人たちに、 1体1 体 、手渡すと
「これは、 困った時には、お金に替えてもいいから、私の気持ちとして受け取ってくれ。」
と言ったので、村人たちが 驚いていると、
主は、村人たちの顔を見て
「本物だから、安心して受け取ってくれ。」
と言うと
村人たちは 、ますます、 おどろいて
「 名主様、こんな宝物を私たちにくれて、あとで後悔しますよ。」
と言ったので
名主が
「私が亡くなったら、妻が1人になってしまうから、 妻のことを、みんなに頼みたいんだよ。 そして妻が亡くなったら、この屋敷の瓦でも柱でも、みんなで仲良く分けてくれ。」
と言って、名主は、半年後に、あっけなく亡くなってしまったのですが 、名主の妻は、村人たちに大事にされたので、長生きをして、名主の妻が亡くなった後、名主の遺言通りに、村人たちが 、みんなで大きな屋敷を壊して、 それぞれの家で、必要な物を仲良く分けて、 それで、今でも、 この村の人たちは、 みんなで仲良く暮らしていて、もちろん 、きつねの手が届かない 軒下には、 年から年中 、ピカピカ光っているアワビの貝殻が、どの家にも 吊り下げられていて 、また 、亡くなった 名主夫婦のことは、 村人の誰もが
「慈悲深い 名主様と奥様だった。」
と子、供達に 言い伝えているということです…………とさ。
終わり
今回も
お義母さんの童話を最後まで読んでいただきまして
ありがとうございました
🙇
🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀
こんにちは!
今回の茨城県水戸OPAの
SHOW-WA&MATSURIの
ライブで
我が家に仲間入りした
アクスタは
こちらです
SHOW-WAの
向山毅さん
MATSURIの
柳田優樹さん