良く頑張ったっていう、その声と言葉が引き金。
【シャットダウン】
涙無しで捨てられるなら、その方がイイじゃん?
丸めて屑箱へポイ。私偉いから其処らにゃ棄ててかない。
そうだろ?
気付けば季節が変わってるなんてザラにあること。それに一々戸惑ってたらオシマイ。
『ああじゃあね』
その魔法の一言で、私は脳内で思い出にカーソルを合わせる。右クリック。ごみ箱へ送る。
その瞬間綺麗さっぱり無くなってしまう。その時の幸せだって残さない、唄った歌も流し去る。
でもさ、タブーなワードだってあるわけよ。例えば、そう。
「良く頑張った」
とかね。
消したはずの声で脳内再生。消しても消しても、いつの間にかデスクトップに戻ってきている。
ごみ箱はまだ余裕があるのに。嗚呼、でもあの声とあの言葉の容量は無駄に大きくて、溢れちゃうんだっけ?なんて無理に納得。
でも、消したい過去なんだよね。消せなくて辛いの。何か良いソフトでもないものだろうか。
頭の中がぐるぐるするんだ。
何かのウイルスにでもやられたみたい。
色々な色で塗り替えられていく壁紙。私のメモリはぐちゃぐちゃだ。
いや、ウイルスじゃない。とうとうごみ箱の容量オーバー。
ごみ箱の中を空にしなきゃいけないのに、私にはそれが出来ない。嫌な記憶をごみ箱に棄てることしか出来ない。
きっとごみ箱の中のフォルダを見て、振り返らなきゃいけないんだ。
意を決してごみ箱のアイコンをダブルクリック。
見慣れぬ"uta"のフォルダ。それをまたダブルクリックすれば、音楽ファイルが出てきた。それを開く。
流れてきたのは、紛れもなく私の声。聴いたことのない歌を——いや、私が昔に記憶と共に捨てた歌を歌っている。
フラッシュバックする記憶、温かい思い出の数々。
『復元終了』
数回瞬きすれば、すっかり記憶を取り戻していた。
あの声に捧げた歌を、そっと口ずさむ。
なんだって、不便なこの頭。
無いはずのあの声で、「良く頑張った」なんて聞こえるんだからさ。
……その声と言葉が引き金。
『システム、オールシャットダウン。』
◇◇◇◇◇◇◇
ちょっと長めだから、支離滅裂といいますか…
いつになく駄文。
読み返せば、どことなく「初音ミクの消失」——というより、ボカロがテーマ・主人公っぽいですね(笑)そんなこと無いけど。
お粗末様でした。