殿閣生微涼(でんがくびりょうをしょうず)

薫風自南来 殿閣生微涼(くんぷうみなみよりきたる でんがくびりょうをしょうず)という詩の一部。だいえ禅師は、この語を、聞いて大悟したといわれる。
それは、私たちは何かというと得失にこだわり、利害にとらわれ、愛憎にかたより、善悪にこだわり、迷悟にとらわれ、凡聖にかたよって、右往左往する毎日です。しかし、それらの対立的な観念を一陣の薫風によってふきはらってしまえば、こだわりもなく、とらわれもなく、かたよりもない、自由自在なサッパリとした清々しい涼味を、感じることができます。そのカラッとした、一切の垢の抜け切った無心の境涯を、(殿閣微涼を生ず)と詠ったのです。

難しい❗