幼稚園や学校の卒業アルバム。
大人になってから、めくった時…
きっと大部分の方は、楽しかったことや苦しかったことなど、いろいろな想い出と共に、懐かしさが溢れてくるものなのでしょうか😌

でも、私はちょっと違うんです。
いじめられていたことや、仲間外れにされたこと、友達が作れなかったことなど…
辛かった想い出ばかりが、よみがえってくるのです😢

結婚し、実家を出てしばらく経ったある日のこと。母親から卒業アルバムを持って行きなさいと言われました。
正直、いらないと思ってしまいました。でも、いらないと言うわけにもいかず、仕方なく自宅に持ち帰りました。

それから10数年の時が流れ、部屋の片付けをしていた時のこと。
久々にアルバムを見つけました。
ページをめくると、記憶に残るいじめっこの姿をたくさん見つけました。あの頃は、毎日毎日、死にたいという思いと戦い、地獄のような日々だったと思うと同時に、この子たちはきっと、いじめていたことなんてすっかり忘れ、幸せな人生を送っているのだろうと思いました。
必ずしもそうとは限らないことを、頭では分かっているのですが…
いじめられていた方は、一生、死ぬまで忘れない、そう思うと不公平だと思ってしまうのです😰

の中をいじめのニュースが駆け巡る度に、いじめられる側にも原因があると言う人たちが、必ずどこかにいます。
時には専門家気取りの人まで、そういった主張を繰り広げたりします。
私はその度に、居たたまれないような、救いがないような気持ちと共に、怒りと悲しみがこみ上げてきます。
学校ではいじめられ、家庭では親にも言えず、ただでさえ居場所がなくて孤独なのに、あなたにもいじめられる原因があるなどと言われたら…
誰も分かってくれない、誰も見方になってくれない、最後はもう生きたくないという結論に至るのは至極当然のことではないでしょうか。
ましてや、小学生や中学生といった子供ならなおのこと。

話を卒業アルバムに戻します。
他の子たちと同じように、笑顔で写っている自分の姿を見つけた時…
思わず、こんなのウソだとつぶやきました。
大人の前で本当の自分を封じ込め、明るく振る舞っているその笑顔が、とても健気に感じました。
小学校の卒業アルバムには、文集も綴じられていて、そこにもまた、ウソで固められた私の姿があり、楽しかった思い出が綴られていました。

卒業アルバムや卒業文集。
そこにはただ、大人が見たら何の変哲もない、一人の生徒の姿があるだけ。
だんだん悲しくなり、無性にアルバムを捨てたくなりました。そのまま捨てるわけにはいかないと思い、1ページずつ破いてゆきました。捨てたらほんの少しだけ気持ちが楽になれた気がしました。

この一連の出来事のあと、あるニュースが話題となりました。
青森県の中学2年の女子生徒が、いじめを苦に電車に向かって飛び込み、自殺してしまった事件です。
ただそれだけならば、そんなに大きな全国ニュースにはならなかったのでしょうが。

写真コンテストの最高賞に選ばれた写真の被写体が、自殺をしてしまった女子中学生ということが判明し、受賞の内定を取り消し。
のちにご遺族の方からのご意向があり、改めて受賞が決定したというニュースです。

踊りを披露し、素敵な笑顔で写っている姿が印象的な写真でした。
自殺をする10日前の姿ということで、写真を見た人々は、こんなに明るい笑顔で踊っているのに、自殺をするほど悩んでいるようには見えないと、皆が一様に言うのです。
テレビのワイドショーに出ている評論家やら芸能人が、こんなに素敵な笑顔を見せていたのに、たった10日後に自殺するなんて信じられないと、口を揃えてコメントしていました。
は、これが一般論なのかと、思い知らされました。

いじめに苦しんで、毎日毎日死にたいと思いながら学校へ行き、大人や家族には弱みを見せることも助けを求めることもできなくて、絶対にいじめられていることを知られてはいけない。
頑張って、頑張って、頑張って…
死にたくなるほど辛くても、絶対にバレないように、普通であろうとするものなのです。
これは、壮絶ないじめを受けたことがある人間ならば、誰しもが通った道ではないのかと思うのです。
そして耐えに耐えて、学校という世界から卒業という形で解放されるのですが…
それでもまだまだ、辛い日々は続きます。
小中高校生という、人格形成がされる大切な時期に、心や身体を深く傷つけられるのですから、その傷は大人になって自然治癒することなんてまず無いと思うのです。

最近ようやく目を向けられるようになりましたが、いじめ後遺症となって、一生残るものだと思います。
人間不信、自尊心の欠如、神経過敏などが複雑に絡まり、コミュニケーション能力不足や適応障害、果てはうつ病に至るまで…
様々な心疾患を、一生背負って生きてゆかなければならない。
いじめ被害者の大多数が、この道を歩むことになるのだと思います。
れはもう、れっきとした病気で、かなか治らない難病だと思います。
もちろん、認知行動療法訓練、心理カウンセリングなどの適切な治療を受けて、改善する人もいるでしょう。
でもそれは、ごく限られた一部の人間。
人を病気にさせてしまういじめという行為は、もはや犯罪と言っても良いのではないかと思います。
そろそろ、いじめ被害者を救う為の制度を作るなどして、政府も本腰を入れて動いて欲しいな〜なんて思ってしまいます。

卒業アルバムについてのはずが、いつの間にやら、いじめ問題に発展してしまいました。
なんだか長くなってしまいましが、根が深い問題で、私はしょっちゅう、この壁にぶち当たっていたりします。
世界から戦争がなくなって欲しいと願うように、いじめもなくなって欲しいです。