真吾と倫子の調停
真吾は養育費を払いだして3ヶ月あたりで面会交流に対する調停の申立てをした。初回期日をむかえた。
相手はまた弁護士をたててくるのか、そもそも来るのか。
そんなことを考えてはいたが、いつものように準備万端な真吾は緊張することもなく裁判所へ向かったらしい。
離婚調停では相手方だったため、申立人の待合室などは初めてで、ちょっと違うなぁという印象だったそう。
調停員に呼ばれ調停の部屋へ向かう。
まず真吾の主張を述べた。主張を述べるにあたって必ず通るのが現在進行形の不貞慰謝料裁判である。その説明も存分にした。
『養育費を払い、毎月メールで連絡はしているが返信がないこともある。アドレスが不貞慰謝料裁判の被告であるゆずるの生年月日が入っている。子供が自分のメールを見てるのかどうかも疑問だ。メールでも元気かどうかがわかればそれでいい。
自分はただ、子供の祖父母にあたる親のお墓参りや、自分の家の柱に背がどれだけ伸びたかと書き込んでいた、そういうことだけできればいい。泊まりでどこかへ出かけたいとか、毎月会わせてくれとかそういうことではない。節目で対面して言葉を交わせさえすればいい。』
こんなふうに主張した。
これを調停員が倫子側に伝える。
真吾はいったん待合室に戻った。
数十分後、再度呼ばれ調停室に戻る。
調停員 「倫子さん、本人がいらっしゃってます。」
ほほ〜ん、弁護士はたてなかったか
調停員 「真吾さんの主張を伝えたところ、相手方は…」
『子どもとの面会は慰謝料裁判が終わってからしたい。』
・・・
は?
真吾 「それとこれとは別だろ?なんで一緒にするんだよ!そうやって言ってる間にも子供は成長しちまうんだよ。会わない期間が長くなればなるほど子供だって会いづらくなるだろ!そんなクソも味噌も一緒にするんだったら話にならねーからこの場で不成立にしてくれ‼‼」
吠える真吾![ムキー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/030.png)
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調停員 「ちょちょちょっと待ってください。真吾さんの言いたいことはよーくわかります。ただ、まだ1回しか調停をしていないので不成立にはできないんです。」
真吾 「そしたら、今言ったこと伝えてくれ!あと、メールをしたら子ども本人に返信させるように言ってくれ。」
調停員 「わかりました。次の期日を決めるので待合室でお待ち下さい」
待合室で待つ真吾。
待合室と調停室は近いらしく、調停室に入っていく 倫子がチラっと見えたとか。
いつも同じような服着てるな、そう思ったらしい。
姿が見えたせいもあってか、イライラもイライラ。
でもゲームはしちゃう。
調停員が呼びに来た。
次回の期日は約1ヶ月後。
真吾 「こっちの言い分は伝えてくれたんでしょうね?」
調停員 「あの…えっと…メールの件を伝え忘れてしまって…」
真吾 「確実に全部伝えてくれなきゃ意味がないだろう‼‼追いかけるでも、電話でもいいから今すぐ伝えてくれ‼すぐじゃないと意味がないだろー!」
吠える真吾
さすが
でも調停員に対して怒るのは、よくわかる。誰よりもわかる。
少ししてから調停員が戻ってきた。
調停員 「追いかけましたが、間に合わなかったので電話で確実に伝えましたので。すみませんでした。」
真吾 「伝えてくれたなら、それでいい。」
こうして初回調停が終わった。
さぁ、この調停もどう進んでいくのか。相手にプレッシャーは与えられるのか?見ものである。