本日は、2週間前に続いて200kmブルベに出走する。今年前半は諸般の事情により思ったほどブルベを走ることができなかったが、「ブルベの練習はブルベで」といわれるようにプライベートで200㎞以上走るモチベーションを保つのは難しいので、トレーニングのためにも無理のない範囲でできるだけ参加したい。コースは前半に今年7月走った箱根金太郎ライン入口のすぐ先を折り返し、小田原からは海沿いのいつものルートから三浦半島を南下し、1月に走った湘南国際村を経てみなとみらい経由で帰って来る、というものだ。これまで走ったことのあるルートが大半を占めるが、足柄街道から小田原までの広域農道といわれる部分は初めてとなる。事前のリサーチによると相当アップダウンが激しいらしくて若干不安ではあるが、今年の秋以降は主に平坦なブルベばかり走って楽をしてきたので、さらなるレベルアップのためにはある程度の登坂は避けられない。
今朝はいつもより少し遅めの6時30分スタートで、集合場所の等々力アリーナ前に集まった参加者は20名程度と意外に少ない。冷え込む早朝から気温が上がりそうな日中、さらに日没後まで走るためどのようなウェアにするか大いに悩んだが、冬用のジャケットにはやや早すぎると考えて長袖ジャージにウインドブレーカーとした。スタートした直後こそかなり寒い思いをしたが、ペダルを漕ぐうちに体温が上がって程よい加減となった。ただ、何も考えずに着用したペラペラのグローブが問題で、サイコンに表示される気温が4度前後と厳しく冷え込む中、どんどん指先の感覚が失われていく。仕方なく、信号で停車する度にひたすら指先を温める。しかしながら、日が高くなるに連れてその冷えも解消され、走りやすくなっていく。スタートからずっと辿ってきた中原街道は、ららぽーと横浜近くを過ぎたあたりから徐々にアップダウンを繰り返すようになる。こうした時は、下りの勢いをそのまま次の上りにつなげて体力を節約したいところだが、どういうわけか今日はちょうど下ったところの信号に何度も引っかかって停車を余儀なくされてしまう。下りで蓄えた巨大な運動エネルギーがブレーキによって無駄な熱エネルギーに変換されてしまうという不条理に徐々にイライラが募っていくが、境川を渡って長後街道に入ってからは概ね平坦になるので気持ちよくペダルを漕ぐ。最初のPC手前には広く田園が広がり、雲一つない青空の向こうに本日は一際美しい富士山が屹立している。気温も快適で、最高のサイクリング日和になった。すぐにPCとなるコンビニに到着し、コロッケパンとアミノ酸ゼリーを購入。この後はかなり気温が上がりそうなので、ウインドブレーカーを抜いてグローブも指切りタイプに変更。15分ほどゆっくりと休憩し、再び走り出すと陸橋の上からくっきりと富士山の姿が。
周りにブルベ参加者の姿は見えず、独り気分よく走る。思えば前回7月に走った時はあまりの酷暑に水分補給を繰り返したものだが、本日はまだボトルのドリンクは半分以上残っている。ここからJR松田駅あたりまでのアップダウンには相当苦労したものだが、今回は事前に心の準備ができているのでペースを落としながらも順調に進む。東名高速沿いの下りからは、先程より少し近づいてさらに迫力を増した富士山が。
酒匂川を渡った先のコンビニで小休止し、ドリンクとメロンパンを一つ購入。ちょっと朝から食べ過ぎのような気もするが、この先はしばらくコンビニはないので早めの補給を心がける。再スタートしてしばらく進むと、いよいよ通算三回目となる足柄街道のヒルクライムへ。といっても、途中で折り返すので距離的には7kmほどに過ぎない。トレーニングとして少しだけ頑張ってペダルを踏んでいるとすぐに汗が噴き出してくるが、まだまだ体力には余裕があり不快ではない。程々のペースで上って矢倉沢で一枚。
ここから見る奥の急坂はいつ見ても嫌な気分になる。実際には距離もそれほどでなく、インナーローでノロノロと登ればあっという間にクリアできるのだが。夏には左折した箱根金太郎ラインの入口を過ぎると、周囲の山肌に紅葉が目立つようになってきた。スピードも遅いので、鮮やかな色彩を楽しみながらノンビリとペダルを踏む。11時すぎ、折り返し地点となる二つ目のPC「金太郎伝説の里」の看板に到着。周囲の紅葉は中々良い感じだ。
懸案である広域農道の入口に向け、来た道を戻るダウンヒルは快調に飛ばす。リムブレーキをデュラエースに交換して以来、初めてのまとまったダウンヒルだが、やはりそのブレーキタッチは素晴らしい。今までは、ダウンヒルこそディスクブレーキの独壇場と考えていたが、これぐらいの勾配であればまったく不安感はない。握り込んだ力に対するコントロール性も高く、やはりシマノが誇るデュラエースは珠玉の逸品であると言わざるを得ない。SNSなどでは「リムブレーキは前時代の遺物」といった主張をよく見かけるが、恐らくそうした方々はデュラエースの素晴らしさを体感したことがないのだろう。という我が愛車も、ブレーキ以外は全部105なのであまり偉そうなことは言えないが…。
ダウンヒル途中でナビの指示通り右折して橋を渡ると、いよいよ広域農道だ。事前の情報通り、短いとはいえ結構なアップダウンが延々と続いて辟易とする。一体誰がこんな道路を設計したのか、ロードバイク殺しとしか思えない。途中、たまらず休憩がてら丹沢の山々を眺めつつ記念撮影。
ひたすら上り下りを繰り返すルートにいい加減うんざりしてきた頃、ようやく解放され小田原城横を過ぎて三つ目のPCとなるコンビニへ。海鮮かき揚げ丼とエナジードリンクでお昼ご飯に。ここからしばらくはいつもの1号線でほぼ平坦なので、少しは脚を休めることができるだろう。先程の広域農道はあまりに印象が悪すぎるので、二度とあのコースを通るブルベは走るまい、と心に誓いながらゆっくりと休憩して最後のPCである湘南国際村を目指す。
今年になって一体何度走ったのかわからない1号線から海沿いの134号線へ。江の島あたりは相変わらず大渋滞で車列の脇をすり抜け、ウインドサーフィンなどマリンスポーツで賑わうビーチ横目に淡々と走る。渚橋の交差点を右折して三浦半島を南下し、湘南国際村のヒルクライムへ。ここは無理せずインナーローでゆるゆると上り、15時10分無事にPCとなるコンビニに到着。ドリンクを補充し、シュークリームを一つ。貯金は十分、あとはまとまった上りもないので気楽に行こう。今のところ、膝や足首に顕著な痛みはない。秋以降、できるだけブルベに参加してきたことで徐々に身体がロングライドに慣れてきているのだと良いのだが。16号線に入ってからは、以前はアジ釣りで頻繁に訪れた金沢八景を通過して磯子から横浜市街へ。ハマスタ前の通りやみなとみらいは綺麗にライトアップが施され、大勢の観光客で賑わっている。運河の水面に映るライトの光が美しく、しばし停車して目を奪われる。
最後は東神奈川駅からいつもの1号線へ。それなりに疲労は蓄積しているが、まだまだペダルを踏むパワーは残っている。体力的にというよりは、恐らく精神面で200kmという距離に対するハードルが下がってきているものと思われる。ゴールとなるコンビニに到着したのは17時47分。途中のアップダウンを思うと悪くないペースだ。年内のブルベは、二週間後にエントリーしている200㎞が最後になるだろう。引き続き事故のないよう細心の注意をはらいつつ、ロングライドに取り組みたい。






