親鳥がひなにえさをあげている「拾餌(えひろい)」を折ってみましょう。
展開図はこちらです。
和紙の裏に展開図を書き、切り取ります。
展開図に頭(くちばし)を表す○を必ず書いてください。
○印に向かって三角形に折ります。
大きい親鶴から折ると楽に折れます。
この展開図は小鶴と親鶴を1:3の割合にしていますが、
原本では特に大きさの割合をきめていませんので、
1:2でもかまいません。
写真の紙の大きさは、縦18センチ横24センチです。参考まで
原本の「秘伝千羽鶴折形」にはそれぞれの鶴ごとに狂歌が
添えられていますのでご紹介します。
私は狂歌には詳しくないので
古典折紙・桑名市無形文化財
新装版 桑名の千羽鶴
一枚の紙から数羽のつるを折る「千羽鶴折形」より
大塚由良美著
からの引用です。
拾餌(えひろい)
餌を拾うように 恋路の粟畠(あわばたけ)
人が来るやら 引板(ひだ)の音する
注釈:
粟は古くから栽培されている穀物で小鳥などの飼料ともなっていた。
ここでは、驚き慌てるの意の「泡を食らう」にかけている。
「引板」は鳴子(なるこ)のこと。
鳴子:田畑が鳥獣に荒らされるのを防ぐための仕掛け。横板に数本の竹片を
ぶら下げたものを縄に掛け連ね、縄をひくと音が鳴るようにしたもの。