「桑名の千羽鶴」と聞いて「知らない」と言われる方がほとんどでしょう。

そもそも「桑名の千羽鶴」ってなに?と思われるのではないでしょうか。

 

私も「桑名の千羽鶴」を偶然テレビで見るまで全く知りませんでした。

 

「百聞は一見に如かず」

私が折った「桑名の千羽鶴」をご覧ください。全部一枚の和紙からできています。

 

     

     

 

     

 

 

     

 

 

 

「桑名の千羽鶴」と「千羽鶴」はどう違うの?

 

     

 

この写真が皆さんがイメージされる千羽鶴ではないでしょうか。

通常の「千羽鶴」は折り鶴を数多く糸に通して連ねたもので,一枚の紙から

一羽の鶴をつくります。

 

写真を見ておわかりいただけると思いますが,「桑名の千羽鶴」は一枚の

紙に切り込みを入れ,どこかが必ずつながっている複数の鶴を折りつなげた

ものです。

 

「桑名の千羽鶴」での千羽は実際の数の1000羽の鶴ではなく,

数が多いことを意味します。

 

 

 

誰が考えたのでしょうか?

 

三重県桑名長圓寺の住職・魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)によって約220年前に

考案されました。

彼が考案した鶴は「秘伝千羽鶴折形」(寛政9年1797年刊行)に2羽から97羽までの

49種類紹介されています。

この本は遊びの折り紙の本としては最古で寛政9年に続き寛政12年(1800年)にも

出版されています。

 

 

しかし,「桑名の千羽鶴」は長い年月の間に忘れ去られて,知る人ぞ知る存在になっていました。

桑名でも復活したのはわりと最近の事で,桑名市の無形文化財に指定(1976年3月22日)

されています。

 

次回は「桑名の千羽鶴」の折り方を紹介します。