ライブ後の気持ち、長いけど読み始めたら最後でよんでね。
ああ・・・・
疲れ果てました
10日に「ロックンロール」広島大千秋楽から帰ってきて、初ライブに向けて、やっと本格的に稽古に突入。
千秋楽を終えるまでは、やっぱり本格的には稽古できないし・・・
で、そこから、6曲の歌詞を覚え、曲によっては歌詞を書き、(結局、歌いにくいから3曲歌詞書いたりして、シャンソン的にはタブーなのかも・・・)で、数日前に英語の曲も追加で歌うことになり・・・。曲に慣れて、どう歌いたいか考えて、人の歌じゃなくて、自分の歌にする作業やらやら・・・。
今回、ピアノだけでなくバンドさんと歌うという豪華なことになってるので、バンドさんと合わせたり。
歌うことすら、あまりにも久々。
ハンドマイクでうたうこともスタンドマイクで歌うこともはじめてだから、慣れるために貸しスタジオに通う日々。
歌って、やっぱり1曲をものにするには時間がかかるものだったということは忘れていた!!!
宝塚時代もたったの1曲歌うだけでも、ああでもないこうでもないと歌いこんできた。
そうだった・・・
5年も歌ってないとそんなことも忘れちゃった。
だめだな・・・
でも今回、めちゃくちゃめちゃくちゃお世話になってる方からのお声かけだったし、その方の娘さんがでるということだったので、スケジュール、厳しいなかだったけど「もう歌わない」という封印を解いて、歌わせてもらうことに決めたのだ。常日頃から歌っていれば問題なかったんだけどな~。。。
でもね、こんなことなかったら人前で歌うこと、もうしないつもりだったから、結果的に本当にこういう機会を与えてもらってよかった
だってね・・・・・
めちゃくちゃ気持ちよかったの。
予期せぬ緊張もしたけど幸せだった。
シャンソンやミュージカルナンバー歌ったんだけど、男役声でしか歌ったことなくて、カラオケでも比較的ちゃかして歌う私が、初めて、真摯に歌に向かいあった。
一人で「ミスサイゴン」の「命をあげよう」を稽古してるとき、突然、今までのいろんなことを思い出して涙が溢れてとまらないことがあった。
よく、宝塚を辞めて、舞台に一切出なくなった人を「もったいない」という方もいらっしゃいます。
でも、私、その気持ち、凄く解るの。
「やりきったから」と、ご本人がいう言葉も本心だと思うし、「外の舞台には一切興味ない」という人もたくさんいるけど・・・どこかで小さくある気持ちには「歌うこと、踊ること、演じることへの恐怖心」があると思う。
「歌うこと、踊ること、演じることへの恐怖心」は、多分、何年もいろんな思いをして舞台立ちながら外のプロもたくさん見たり聞いたりしているわけで、自分の理想も高くなると同時に自分の限界も自分が一番わかるわけで・・・。
お客様が拍手をくださろうが、自分が自分の芸に許せない、そんな思いを知らず知らずしていて、でも自分と戦って頑張り続けて、で、「もうやりきった」って言葉になってしまう。
と、思う。
私にとって、「歌」もそう。
小さいころから歌が大好きで大好きで・・・
ひとりでおうちでライブごっことかしてた。
でも宝塚を目指したころから、それは「好き」ではなく「上手くならなくてはいけないもの」に変化して、なんでも成績順で決まることの多い音楽学校や劇団入学したてのころは「良い成績をとれなくては下手なんだ、自分はこの世界ではダメな人間なんだ」って思いに、代わっていった。
で、必死に勉強してた矢先、宝塚入って1年目になぜかなぜか「t.a.p 」っていう4人組ユニットの抜擢されてポップス歌ってCD 出して音楽番組も出て、でもちっとも嬉しくなかった。とても辛かった。だって、宝塚で必死に勉強した歌と全く違うジャンルのポップス歌って、しかもド下手なのにCD出して・・・自分のCD聞かれるのが恥ずかしくて堪らなかった。
CDだしても舞台では一向に歌わせてもらえるわけではない。
そりゃ、まだまだ下手だし、学年も若いし。
でもなんか「さららの得意分野は歌」みたいなイメージもついたりして、でも違ってて、追いつかなくて・・・。
だから、「歌」大好きであり、どっかで小さくトラウマでした。
でも、今回、純粋に「歌」に向かい合ってる人と一緒にステージに立てて、そして、マイクもって歌えて、すっごくすっごく嬉しかった。
「嬉しい~」って思わず言ったのは嘘じゃない。
嬉しかった。
なんだろ、「芝居」ならそんなトラウマなく向かえるのに、「歌」はもういろんな意味でイヤだったのに、それ、吹っ飛んだ。
吹っ飛んだよ。
このライブに感謝の気持ちでいっぱい。
ライブ終えて、反省いっぱい。
でもいい。
また歌うことあるかは・・・わかんない。
また歌わなくなるかもしれないし、歌ってるかもしれない。
でももし、歌うのならば、私は今度は一からやんなきゃ気がすまない。
昨日は100人を越えるお客様がいらっしゃったけど、20人とかの前でじっくり歌うとこからはじめたい。
人前で歌うことを繰り返して勉強したい。
誰かに師事することはないでしょう。レッスンにいくことはあってもね。
それはね、私は芸ってそういうことでは得られないと思うから。
吸収していくことはいい。でも真似とか、与えられた歌い方をクリアしていくことではないと強く思う。
芸は上手いか下手かではない、凄いか凄くないかだもの。
それだけは、宝塚で、あの大勢のなかで揉まれた経験として言える。
ライブ、本当にやってよかった。
ライブ主催者、Mさま そしてそのご家族
忙しいのに付きっ切り面倒みてくださったSさま
メイクのMちゃん、スタイリストのRちゃん
バンドのみどりちゃん、坂本くん、たっぺいくん
一緒に歌ったサラさん、アンリちゃん
協力してくださったたくさんの皆様、本当にありがとうございました。