昨日の昼は、宗次ホール、古澤 巌 「LIVE UNDER THE TREE」で、Le Grand Amour Trioでの演奏でした。


 Le Grand Amour Trio は、バイオリン:古澤 巌、ピアノ:林 正樹、ベース:クリス・バーンスタイン、の編成です。


 昨年9月芸術劇場大ホールでの東儀×古澤「午後の汀」では、親交深いお二人からほのぼのとしたものを感じましたが、今回のトリオも、明るくて、優しくてお茶目なお仲間という雰囲気が伝わってきました。古澤ワールドの気取りの無い礼儀正しさと、品の良いゆるさが素敵だと思います。


 今回の生音でのバイオリン演奏を、沙羅はとても楽しみにしていました。昨年の「午後の汀」でも、ピアソラのアベマリアだけは、生音でしたが、大ホールは、2500席、宗次ホールは、300席という空間の違いがあるので、同じ曲でもどんな音になるかのかも興味津々でした。


 で…、あの音…あんなにそっとささやくようにバイオリンを弾くことができるのね、と素直に感動しました。時折、「??」と思うところもありましたけれど、でもやっぱりその場で聴いてみなければ感じられないような繊細な音でした。そして、古澤さんの「少しずつですが、このホールでの演奏に慣れていければと思っています。」という謙虚なお話ぶりでお人柄が伝わってきました。


 「踏み入れてはいけない領域と思っていましたが、踏み込まなければ近づくことができませんから…」と紹介されたステファングラッペリ&ラインハルトの曲「SWING39」は、グラッペリファンの沙羅には聴きごたえありました。「アフリカ」では、はにかみながら歌声もご披露して下さいましたしね。クラシックメインのホールということでプログラムに入れられたバッハの無伴奏パルティータも久しぶりに聴きました。


 アンコールは、「チャールダーシュ」と「パイレーツオブカリビアン 彼こそが海賊」で超盛り上がりました。


 『今晩、芸術劇場に来ている東儀君に、「後で来てね。あんまり長引かせないように早めに終わってね。」と言われているので…』と、お客様の笑いを誘っておられました。終演後は、恒例の握手会もあり、沙羅もまゆもちょっとだけお話ができました。


沙羅の今がいちばんいい時よ


 夜は、カトニーで打ち合わせの予定で、悠情さんのバイオリン演奏を聴きました。


 以前、悠情さんのご両親とお話した時に、「古澤さんのファンなら息子の演奏は物足りないでしょう?」と聞かれたことがあります。「いいえ、そんなことは、ありませんよ。」と答えたのは、お世辞ではありません。


 メジャーかメジャーでないかは、沙羅的には、問題ではありませんし、どんなにテクニックがあって譜面通りにこなしても、心が伝わらなければ感動することはありません。演奏を聴くということは、その人の音(個性)を楽しむことでもあります。聴き手が、その音から優しさや温かさ等、心地良さを受け取れる事が、大事と思っています。これから先も、音楽することを楽しみ、お客様に楽しんで戴くことを喜びとし、進化し続けて行けば、演奏家として大きく花開かせることができる人だと楽しみにしています。