天国からの返信?―韓国フェリー事故で死んだ息子から父へ
「父さん、僕、元気にやってるよ」――昨年4月、韓国のセウォル号沈没事故で死んだはずの息子から、父親にこんなメッセージが届いた・・・
リーさんは最近、息子が持っていたチャットアプリ「カカオトーク」のアカウントに、「元気でやっているか? 私が年を取ってお前のところに行っても、私のことを忘れないでいて欲しい」というメッセージを送った。
同じ日の夕方、「晩飯は食べたか?」とも聞いた。すると、1時間半後に、リーさんの元に返信メッセージが届いた。
「僕は大丈夫だよ。お父さんにはそっちで幸せに暮らして欲しい。僕は本当に大丈夫だから、お父さんはそっちでゆっくり過ごし、健康な生活を送ってからこっちに来てよ。お父さんのこと、とても愛している」
リーさんは12日遅く、このやり取りを写したスクリーンショットをネットに公開。画像はたちまちネットユーザーの間に広がった。
リーさんに返信した男性は、リーさんの息子の携帯電話番号を引き継いだため、チャットアカウントにもアクセスできたのだと説明した。
返信を見たとき、一瞬「息子が本当に戻ってきたのかと思った」とリーさん。リーさんは12日夜、テレビニュース番組に出演し、電話に残された二人のチャット画面を紹介した。
韓国のメディアでは今、この話題で持ちきりになっている。インターネット上の交流サイト(SNS)でも二人の会話に感動したとの声が出ている。ツイッターでは「この話をバスの中で読んで思わず涙が出た」との投稿もあった。
リーさんに返信を送った男性は、「息子が恋しくなったら、いつでもこの番号宛てにメッセージを送ってほしい」と述べているという。