こんにちはニコニコ

 

 

いかがお過ごしですかニコニコ

 

 

 

今日は、

 

「健康診断は受けてはいけない」

 

(近藤誠著 文春新書)

 

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からシェアさせていただきますオカメインコ

 

 

 

<高コレステロール血症、

 

脂質異常症のウソ——

 

「異常高値」の方が死亡率が低い>

 

 

高コレステロール血症”という病名は、

 

今世紀に入って“脂質異常症”に変更され

 

ました。この用語変更の背景には、

 

医薬業界の思惑があります。

 

 

欧米では、動脈硬化にともなう心筋梗塞

 

が死因のトップです。

 

その原因としてコレステロールがあげられ、

 

血中の総コレステロール値を下げれば、

 

動脈硬化や心筋梗塞が減るだろうと推定

 

されました。

 

そこで北欧で“コレステロール低下薬”の

 

比較試験を実施してみると、心筋梗塞に

 

よる死亡率が少し下がりました

 

(Lancet 1994;344:1383)。

 

 

そのため、世界中でコレステロール低下薬

 

の売り上げ高が急伸し、2000年には日本

 

だけでも年間売り上げが3000億円(!)

 

となりました。ただこの比較試験は、

 

研究者と製薬会社との癒着がひどいなど 

 

問題点が多く、まったく信用がならない

 

のですが、ポイントは、心筋梗塞などの

 

“病気持ち”を被験者にしたことでしょう。

 

 

これに対し、日本でクスリが大いに

 

処方されているのは職場検診などで

 

総コレステロール値が“220以上”と指摘

 

された、健康な人たちです。

 

心筋梗塞の人たちで得られた研究結果を

 

健康人に適用するのは無理があります。

 

ところが、こうした無理をおかしても、

 

基準値を決めさえすれば、クスリの

 

売上が年間3000億円にもなるのです。

 

基準値を決めた日本動脈硬化学会の

 

重鎮たちには、製薬業界から億単位の

 

寄付金が渡っていたことが明らかに

 

なっています。

 

 

ともかくも基準値を決めたあと、

 

重鎮たちはデータ的根拠が欲しくなった

 

のでしょう、ある試験を始めました。

 

——高血圧学会と同じです。

 

 

これは被験者を二班にわける比較試験

 

ではなく、基準値(220)を超えた

 

日本人・4万2000人の全員にクスリを

 

飲ませてみたのです。

 

総コレステロール値が下がるほど、

 

死亡率が低下することを期待しての

 

ことです。

 

 

しかし結果は、総コレステロール値が

 

“200”を切った人ほど、そして値が低く

 

なるほど、死亡率が高くなってしまった

 

のです(Cire J 2002;66: 1087)

 

じつは日本の健康人の大規模調査では、

 

総コレステロール値が“240〜260”という、

 

基準値からみれば“異常高値”の人たちの

 

死亡率が一番低いことが示されています

 

(Ann Nutr Metab 2015; 66「Suppl 4」)。

 

——それをわざわざクスリで下げたら、

 

死亡率が高くなるのは自然・当然です。

 

 

こうしたことから、まっとうな研究者

 

たちは「220という基準値はおかしい

 

と声を上げるようになりました。——

 

さあこれで、動脈硬化学会や製薬業界は

 

困ってしまった。基準値を“10”引き上げる

 

だけで、1000億円以上の減収が予想された

 

からです。そこで彼らは、姑息な改訂を

 

おこないました。

 

 

ひとつは総コレステロール値を診断基準

 

からはずしたことです。これで「総コレス

 

テロール値の基準値が低すぎる」との

 

批判は肩透かしを喰らいました。

 

 

そのかわり、総コレステロール値を

 

“LDLコレステロール値”と“HDLコレステ

 

ロール値」に分解し、前者に“悪玉コレステ

 

ロール”、後者に“善玉コレステロール”と

 

いう別称をつけたのです。

 

そして悪玉には、新たに基準値をもうけ、

 

それを超えた人にはクスリの服用を

 

勧めました。

 

また“中性脂肪”が高いのも健康に悪いと

 

言い出し、基準値をもうけてクスリ処方

 

に道をひらきました。

 

 

そして、これらが高値を示す場合を

 

脂質異常症”と呼ぶようにしたのです。

 

 

問題はここでも、健康人の脂質異常症に

 

クスリを処方したら、より健康になるとか、

 

死亡率が減るといったデータがなかった

 

ことです。

 

それどころか健康人の大規模調査では、

 

悪玉コレステロールも中性脂肪も、値が

 

高いほうが、死亡率が低いことがわかって

 

いるのです(前掲 Ann Nutr Metab)。

 

 

 

脂質異常症のクスリにもいろいろな

 

害作用があります。

 

たとえば売上高上位の

 

コレステロール低下剤“リピトール”には、

 

横紋筋融解症、劇症肝炎、中毒性表皮壊死

 

融解症、無顆粒球症、間質性肺炎など、

 

命にかかわる重大な副作用があります。

 

健康人の総コレステロール値を下げると

 

死亡率が上がる一因は、これら副作用で

 

あるはずです。

 

 

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最後まで読んでいただきありがとうございましたハート 緑

 

 

                   サラ子コスモス