ソノ街は粋である。

アスファルトを蹴飛ばしながら

リズミカルに歩いてみた。


小さな鞄を斜めがけにし、

ジーパンにTシャツで

気分はやっぱりソコの人。


すれ違いざまに声を掛けられる。

この私に道を尋ねる。

分かる筈がない。

この私もソノ街の人ではない。


ビルが高いのに

空が広い。

決して空は広くはないのに、

心を通してみると

こんなにも広くみえるのか。


軽装を粋に着こなし、

最新の空気に囲まれる快感。


タイムリミットが近づく憂鬱。

どうしてもっと時間がないのか。