11月23日は守り人の活動日でした。
秋らしい澄んだ青空に雲が美しく、日差しの暖かい一日でした。
参加者は16名。
まず、三田市の担当オカノさんより、動植物の保護や生息・生育環境の保全に取り組むための「さんだ生物多様性保全計画」(案)に対する市民意見の募集が始っています、というお知らせがありました。
閲覧用の冊子を「これ、もらえるの?」などと、みなさん、生きもののことなので、興味しんしん。詳しくは、三田市のwebページでご確認ください(市民意見の募集は12月5日まで)。
本日の活動は、秋の湿原管理の4回目(最終)です。
湿原内のヌマガヤなど背の高い草や侵入した樹木を刈り取ります。
また、前回までに刈り取った草や木を集積場所へ運搬します。
その前に、湿原へ行く道に倒木があるので、それを片付けましょう。
枯れたアカマツが道を塞いでいました。
根元から少し上の部分で折れていました。
通りがかりに突然倒れてきたら、とても危険です。
マツ枯れやナラ枯れ被害木が腐り、今後次々と倒伏する可能性があります。
風がある日は林内作業や散策を中止した方が良さそうです。
玉切りして片付けました。
湿原周辺は倒木が多数見られますので、それらの木の処理もできるだけ早めに行っていきたいものです。
ため池近くのハンノキを観察しているお二人さん。
トンボのヤゴの抜け殻(黄色の矢印)と、昆虫の卵でした。
こんなにも小さな卵を見つけるなんて、すごい。
ミドリシジミの卵を探していたそうですが、残念ながら、これは明らかに違うようです。
ハンノキ林の向こうに見えるB湿原は、刈り払い機で作業をしていました。湿原はオオミズゴケに覆われている場所が多いので、苔の上ギリギリの高さで刈り取るのは難しいけれど、とても大事です。
G湿原は観察路を拡幅したので、広くなった分、刈り取り範囲も広がりました。
また、直径5cm程度の切り株を草と一緒に切り取っていました。
F湿原は傾斜があるので、慣れている守り人さんが担当します。
E湿原もオオミズゴケに覆われているので、苔の上のちょうどいい高さで刈り取りしなくてはなりません。
スリングとカラビナを上手く使って、荷物をぶら下げていました。
いつもリュックをどこに置こうか、下げるのにちょうどいい枝はないかと探していますが、これいいですね。真似したい。
アセビの花のつぼみがずいぶん膨らんでいました。
アセビは、スズランのような白い花を3~4月頃にすずなりに付けますが、つぼみはこんなに赤いのですね。
C湿原では、刈り取った草を集めて、
少し奥にある集積場所へ運んでいました。
集積場所では、すでに積んであった草を、更に目立たない奥へと移動させていました。
一番広いA湿原では、8名で作業していました。
ほぼ片付きましたね。
来年もいろいろな植物が見られるのが楽しみです。
午前中の活動は、ここまで。
草を運ぶために外していたロープを掛け直して、館へ戻ります。
弛んでいるのが気になると、きれいにピンと張り直していました。
午後の活動は自由参加です。
午後は、イノシシ防除のための電気柵を設置しました。
冬になるとイノシシが湿原内を掘り起こしてしまいます。
その掘り起しが、湿原の生物にどのような影響を与えるか確認するため、湿原の一部だけ電気柵で囲みます。
注意喚起のプレートも取り付けて完了です。
電気柵設置班以外の守り人さんは、観察路の刈取りした草を集めて集積場所に運搬したので、あっという間に片付きました。
その後は、周辺の観察など自由時間です。
ウメモドキの赤い実が生っていました。
湿地の周辺に生えていることが多い落葉低木で、A湿原の近くにも生えています。
葉っぱの細かい鋸歯が上を向いているというので、観察してみます。
「なるほど~。」
ため池の端っこでエビを探したり。
ため池の底には、琥珀色の瑪瑙(めのう)という種類の石が見つかることがあるのだけど…。
新人守り人さんに石の話をするベテラン守り人さん。
カブトムシの幼虫のフンがたくさん落ちていると聞いて観に行きました。
え?これがフンなのですか?
何匹くらいいるのかな~と思ったら、「1匹でもかなりの量のフンをするから。」とのことで、たくさんいるわけではないようです。
木の上に穴がありますね~、何かの巣かな~、違うかな~。
この近くにトレイルカメラを設置しました。
紅葉が見られるのはあと少しですね。
守り人のみなさん、本日もお疲れ様でした。
冬の間にやっておきたい作業がいろいろ、たくさんあります~。
来月もご参加お待ちしております!