7月14日は守り人の活動日でした。
気温が高い日が続いていましたが、この日は少し雲が厚め。日差しも控えめで、活動するには良い天候でした。参加者は16名(うち2名は守り人養成講座受講者で、今回は見習いとして参加)。
本日は、毎年恒例の『ひたすらササの刈り取りディ』です。
刈払い機で刈る場所と、手刈りする場所に分かれて作業します。
6月に開催された「皿池湿原の守り人養成講座」の受講生2名が、さっそく活動を体験してみたいと、見習いとして参加されました。
やる気満々で頼もしいです。
作業する場所に行く途中、マルさんが見つけて教えてくれた、ブルーのキノコをチェックしました。
ありました!
ソライロタケだそうです。
本当に空色です。
珍しいキノコだそうですが、いつもみんなが通る観察路の入口付近に、さりげなく生えていました。
こちらのキノコもチェック。
しっかり硬いよ。
その横の草むらでは、刈払い機によるササ刈りが始まっていました。
多様性草原の草原生の植物を移植した場所や、階段やその脇は手刈りしました。
下から刈っていった方がラクな気もしますが、上から刈り始める人もいました。
草を刈っているところに、モノサシトンボがやって来て、じっと止まって飛んでいく気配なしです。
作業はちょっとひと休みして、トンボ撮影タイムになりました。
ホウキタケがあるよ、とマルさん。
調べると、食用になるようです。
ザトウムシの仲間が、キノコの周りをウロウロしていました。
エサは小型の昆虫や虫の死骸などで、肉食系のようです。
キノコは食べないのですね。
A湿原のフェンス沿いは、昨年からほぼ1年の間、刈り取らずに放っていたため、密に生えていました。そのぶん、刈り取りする量が多いです。
この場所は、2人が両サイドから刈り始めて、出会ったところで刈り終える作戦にしました。
刈り取る人と、刈り取った草を集める人と2人で作業すると効率が良いです。
「以前に間伐した木が積んでありますけど、この上にササを積み重ねていいですか?」と、守り人見習いさん。
良いこと尋ねてくれました。そこは観察路から目に付き易い場所なので、移動させましょう!
「古い木を運ぶような力仕事はお任せ!」とウエノさん。
近くで作業中の2人も加わり、あっという間に移動させてくれました。
このような手間を掛けないためにも、最初によく考えて、集積場所は目立たない場所に設置するのが良いですね。
でも、ついついラクな場所へ積んでしまう気持ちも分かります。
草ぼうぼうだった階段周りがきれいになりました。
多様性草原として再生しようとしているため池の広いのり面は、ユウスゲ、キキョウ、オミナエシ、ワレモコウ、ツリガネニンジンなどの草原生の植物を植栽しているので、丁寧に手刈りしました。
斜面の刈り取りは、足場が不安定で大変です。
「キキョウを切ってしまった!」という声が聞こえてきました。
花好き女子から、「何で切ってしまったのですか?」と大真面目に尋ねられて、「根元しか見てなかったから。」との返答。
そうなんです。よく分かります。
でも大丈夫。すぐに再生して晩秋には再び花を楽しめるかもしれません。翌年には必ずまた花を咲かせてくれます。
キキョウは挿し木で増やすことができるので、切ったものは挿し木にしてみましょう。
午前の活動はここまで。
午後は、自由参加で、午前の続きです。
「刈り取った草は集めて、片付けてしまわないと!次回まで放っておくなんて気になるわ~。ここだけやってしまうわ。」と、元気いっぱいのキノシタさん。
守り人見習いのお2人が、集めた草をブルーシートに積んで、集積場所へ何度も往復して運んでくれました。
みんなで種から育てて苗をつくり、今年の3月に植え付けたオミナエシとワレモコウが、しっかり根付いていました。
多様性草原は、半分程度の刈り取りが完了しました。
フェンス沿いも半分スッキリしました。
湿生林のササ類も刈り取りが終わっていました。
ところが、「並んでたくさん出てきていたタムラソウも刈り取られてる。ここは今日は刈らないと思ってたのに~。」と、花好きさんの悲しむ声が…。
草刈りでは、あるあるなのですが、次からは、杭を立ててテープを付けるか、草刈りする人に声掛けしておきましょう。
J湿原のササ類も刈り取り済みでした。
観察路のイガタツナミソウは全て咲き終わったと思っていましたが、まだつぼみを付けているものがありました。
初めて参加の守り人見習いのお2人が、帰りつつ、「身体も動かせたし、楽しかったね~。」と話しているのが聞こえてきました。
なんとこの活動に、ぴったりな方たちでしょう。
次回もよろしくお願いします。
守り人のみなさん、本日もお疲れ様でした!
来月も、サギソウが咲く美しい湿原で、お待ちしています!