12月17日は守り人の活動日でした。

週の初めからずっと雨の予報でした。それでも、もしかしたら予報が外れるのでは?という期待は叶わず…雨の一日でした。

参加者は8名。

 

 

雨除けのタープを張って、朝のミーティング。

この日は、守り人の活動開始からずっと関わっていただいている兵庫県立人と自然の博物館の石田先生が参加してくださいました。湿原の管理状況などを守り人さんたちと一緒に確認いただき、今後の整備方針などを伺いました。

 

 

サクラバハンノキ林などを巡って、G湿原へ来ました。

山の斜面にある小さな湿原ですが、間近でいろいろ観察することができます。

「ここをもう少し観察しやすくしたい!」、「Y字の観察路をO字にして、周遊できるようにしたい!」という守り人さんの希望を先生に伝えて、観察路を広げるための樹木を伐採する範囲や、観察路のルートはどのようにするのがより良いかなどのアドバイスをいただきました。

 

 

ルートの端はどこまで伸ばすのか、先生と一緒に湿原の奥も確認しました。

現在の観察路は、山側は傾斜して歩きにくく、道幅は狭くてすれ違う見学者でいつも混み合っています。

整備してきれいに広くできれば、湿原の魅力をより感じてもらえそうです。

 

 

先月の草刈りで、すっきり広くなった道を歩いて、次の確認ポイントへ。

 

 

見学者に何をどのように見てもらうのがいいのか?生きものを守るためには何が必要か?などを先生に質問して、整備の方法を伺いながら、希少種が見られる場所などを順番に回りました。

 

 

崩れてしまった木道も作り直さなくてはなりませんね。

「A湿原は、当初よりずいぶん広くなりましたよね。草もきれいに刈り取られて、すばらしいです。」と先生。

 

先生は、つい先日、大学院生と一緒に見学に来られたそうです。こんな何もない季節に?とお尋ねすると、「何もなくてもいいんです。年中忙しいので、12月がちょうどいいのですよ。皿池湿原は間近で希少種が見られるし、雰囲気もいいですね。」

 

 

年々カキランやミズギボウシも増えていて、今年もサギソウがたくさん咲きました、などいろいろ説明する守り人さんたち。

 

 

先生は、蛾の幼虫のフラスにも興味しんしん。

 

 

冬期はカザグルマの地上部は枯れていますが、残ったツルで移植したカザグルマが「完全に定着している」ことが分かるとおっしゃる先生に、花がたくさん咲いたこと、くるくるでふさふさの種もたくさんみられたことなど報告しました。

こうやって、いろいろな成果を認めてもらえるって嬉しいですね。

 

ご多忙な石田先生は研究室へ戻られましたが、守り人さんたちの活動は午後も続きます。

 

 

午後は、タープの下で樹名板用のプレート作りです。

さらに雨足が強まりましたが、午後から参加者2名が加わりました。

こんな日に、なんて熱心なのでしょう。

 

 

乾燥させていた木をノコギリで切ります。よく乾燥した木はとても硬いので、交代しながら少しずつ切りましたが、なかなか手強いです。

 

 

一段落ついたところで、J2を見に行くことになりました。

アライグマ除けネットの上に積もった落ち葉は、みんなで取り除きました。

 

 

昨年度に伐採したコナラから、ひこばえがたくさん生えてきていました。

 

 

冬の間に整備したい場所を確認しました。

 

守り人のみなさん、雨の中、本日もお疲れ様でした!

寒い季節は続きますが、新しい年も、さらに在来の生きものたちが棲みやすい、ますます「雰囲気のいい湿原」になるよう、協力して活動していきましょう。

来月も、ご参加お待ちしています!