10月15日は守り人の活動日でした。
ようやく活動しやすい季節が巡ってきました。
今回より恒例の秋の湿原管理が始まります。
参加者は10名。
本日の活動は、全員でA湿原内の草の刈り取りです。
刈り払い機と手刈りに分かれて作業します。
秋らしい澄んだ空が広がります。
ため池のり面のママコナは花がまだ少し咲いていて、ススキが揺れていました。
この場所のササをかき分けて探してみると、小さなナンバンギセルのつぼみが確認できました。
湿原までの道の所々に、枯れたアカマツの枝が落ちていました。
周辺では、マツ枯れが急速に進行しているようです。
A湿原の手刈り班。
まだタネが落ちていない、カキラン、ミズギボウシなどの周りや杭の周辺など、刈払い機で刈れないところを丁寧に手刈りします。
湿原内のヌマガヤや侵入したハンノキなどの木は刈り払い機で一気に刈り取ります。
刈取った草や木は、量が多くて、運ぶのはいつも重労働なので、天日干しして、次回に収集することにします。
刈払い機作業班が、80cmほどありそうな長くて太いマムシを発見!!
皿池湿原とその周辺には普通に生息していますので、ご注意を!
生きものの多様性が豊かで、マムシのエサも多いということですね。
秋の花、スイランの黄色い可愛い花があちこちに咲いていました。
サワシロギクの白い花は咲き終りにピンク色に変化します。
湿原に侵入したハンノキとササ類を刈り取ると、隠れていたオオミズゴケとショウジョウバカマが姿を現しました。
「コマツカサススキは全部刈らないで、残しておいてくださいね!」と、ヨシダ(シゲ)さんが声掛けしているのが聞こえてきました。
「カキランはざっと50株はあるね」とマルさん。
腐って折れたソヨゴを、ヨシダ(ノブ)さんが、根元から伐ってくれました。
ホソバリンドウが咲いていますよ!というのでみんなで観に行きました。
誤って刈り取られないように、ヨシダ(ヤ)さんが、ピンクテープでマーキングしてくれていました。
午前の活動はここまで。
A湿原の草刈りの残りは次回に。
本日の午後の活動は、多様性草原のあるため池堤体のコナラと、湿生林のサクラバハンノキの伐採です。
まずはため池堤体のコナラから。
ため池の堤体に深く根を張る木が育つと、漏水や倒伏による堤体崩壊などの原因になります。保全活動が始まる前は、長年手入れをする人がいなかったため、コナラはすくすくと背丈を伸ばしてしまいました。
伐る木にロープを掛けて、池側に傾いて生えている木を引っ張て陸側に倒します。
コナラを3本伐りました。
次に、湿生林へ。
「サクラバハンノキはミドリシジミが産卵するため、伐ってはいけないのでは?」と心配そうな守り人さんもいましたが、ミドリシジミは若い木に産卵するそうです。
今回伐るのは樹齢が推定40年の木で、新たに切り株から生えてくる芽(ひこばえ)を育てることで木を若返らせます。
サクラバハンノキも3本伐りました。
伐った木は、ひと月程度乾燥させてから玉切りするなどして、有効に活用します。
午後の活動も終了です。
館の傍にはアケビがたくさん実っていました。
秋の味覚ですね。
イヌセンブリも咲いていました。つぼみがたくさん!
小さな花ですが、アップで撮ると、繊細な色合いが美しい。
フユノハナワラビもたくさん確認できました。
冬が近いことを知らせてくれているようです。
でも、もう少し秋を楽しみたいですね。
守り人のみなさん、本日もお疲れ様でした。
まだまだ作業はたくさんありますので、次回も秋空の下で、みなさんのご参加をお待ちしております!