3月12日は守り人の活動日でした。

とてもよく晴れて、春の陽気包まれた湿原での作業は汗ばむほどでした。参加者は17名。

 

 

今年度最後の活動日です。

兵庫県立人と自然の博物館の石田先生にもお越しいただきました。

いろいろ日ごろの疑問に答えていただきましょう。

また、関西学院大学の2回生のタカノさんが初参加です。

今年度に熱心に参加してくれたソメヤ君が卒業するので、守り人さんみんなからのメッセージ動画も撮りたいとのことです。

 

 

本日の活動のメインは、ササ類の刈取りです。里山林と多様性草原、湿生林など、いつも通り班に分かれて作業します。

 

 

湿生林はササ類が密に生えています。

平坦な一気に刈り取りできる場所は刈り払い機を用いて、でこぼこして切り株などの多い場所は手刈りします。

安全のため、刈り払い機で作業している5m以内には立ち入らないように、距離をとって作業します。

 

 

ため池の堤体(土手)のり面の多様性草原の草刈りと集草は、斜面での作業なので体幹の強さが必要です。

 

 

草原の入口付近で作業している学生のタカノさんは、早くも馴染んでいる感じでした。

 

 

フェンス沿いの里山林は距離が長いのですが、ここはきれいに刈っておきたいところです。

 

 

石田先生も慣れた手つきでササ類の刈取りに参加してくださいました。「ずっとデスクワークなので、野外で身体を動かすのはいい気分転換になるね。」と楽し気に作業されていました。

 

 

湿原に接した場所で草を刈っていた守り人さんが大量の杭が埋まっているのを見つけて、掘り出してくれました。

昔ここで植物の調査をしたときに使ったもののようです。長年放置されて、忘れ去られていたのですね。これは適切に処分しましょう。

 

 

湿原にテングチョウがいました。ぽかぽかの日の光を浴びて気もちよさそうです。この時期に見ることの多い、成虫で越冬するチョウです。

 

 

湿原はまだ枯葉色ですが、少しずつ春らしい景色に変わっていくのでしょう。

 

 

A湿原のフェンス沿いは、まだまばらに残っていますが、ずいぶんきれいになりました。

 

 

多様性草原もすっきり刈り取られて、春の植物が一斉に芽吹いてきそうです。

 

 

湿生林も見通しがよくなりました。

 

 

昼食後に、皿池湿原の周辺で採取した、ワレモコウ、オミナエシ、カワラナデシコの種と、それを植える用土を袋に小分けして、トレイも付けて、持ち帰り用の「苗づくりセット」を作りました。

 

 

守り人のみなさんにご自宅で苗を育ててもらい、多様性草原に植栽しようという取り組みです。

基本的には、タネを播いて軽く土で覆い、水やりするだけです。

「本当に、水をやるだけでいいの~?」という声もありましたが、育て方を記載したものも付けていますので、参考にしてくださいね。

 

 

午後の活動では、今年1月に始めて、ちょっとしたブームになっている旧里山道の探索をしました。

この日も携帯用GPSを持って歩いて、後日、そのデータをもとに地図上に歩いたコースを描きました。

 

 

国土地理院の地図にあった三角点(4級)の標石も確認しました。

 

 

そこから道なき道を下って行くと、

 

 

かつては使われていたと思われる林道に出ました。

 

 

通った場所や見つけた道には、ポイントごとにマーキングしました。

 

 

「この道に繋がっていたんだね。」と、だんだん地図上に道が描かれていくのも、旧道探索の面白さです。

 

 

館前では、もう一つの午後の活動、広場の草刈りが終わっていました。

ここはミヤコイバラがはびこっていて、集草もなかなか大変ですが、広々ときれいに片付いていました。

 

守り人のみなさん、本日もお疲れ様でした。

来月になると、あらゆる生きものが活発に動き出していることでしょう。

春ならではの動植物観察も楽しみに、ぜひご参加ください。

お待ちしています!