11月12日(金)は、守り人の活動日でした。
秋の湿原管理3回目です。
前日は、晴れたり雨が降ったりの不安定なお天気でしたが、この日はすっきりと晴れ渡って気持ちの良い気候でした。参加者は9名。
最初に、関西学院大学のソメヤ君より、ボランティア活動についてのアンケートへの協力依頼がありました。
次に、三田市のオカノさんより、「皿池湿原保全クラウドファンディングは、お陰さまで、開始より約1週間で、目標額を達成いたしました!」との報告がありました。(ご支援に深く感謝いたします!)
本日の活動は、A湿原の残りと、B湿原の刈取りです。
もちろん、集草と運搬もいつも通りに行います。
少なめの人数ですが、数人ずつに担当場所を分けました。
それぞれ管理に必要な道具を携えて、湿原へ向かいます。
前回お休みされていた守り人さんは、リニューアルした標柱のヒメタイコウチくんに初対面。色が塗り替えられて、可愛い眼も描かれました。
B湿原の草刈り担当は、刈り払い機は初心者マークのオカノさん。
サポートはタナカさん。
杭の周りの手刈りと、集草と運搬を担当します。
A湿原の残りは、湿原周縁部分です。
刈り払い機での刈り取りは、ヨシダさんが担当しました。
ミズギボウシの見つかった、水の流れのある奥まった場所も刈り取ります。残っていたミズギボウシのタネは採取しました。
オオミズゴケの上に、刈り取ったササ類が積もっているので、コケを摘み取らないように気を付けながら、集めて運びます。
ベンチの近くの観察路に、斜めに生えたソヨゴがありました。
かなり傾いているので、伐採候補のマーキングをしていたものです。
通るときに頭をぶつけそうで危ないため、伐ってしまいます。
伐った材は、杭にするのにちょうど良い太さです。
草と木が一緒に積まれている場所です。ついつい、やってしまいがちですが、草は分けて積んだ方が分解が早く進むため、専用の集積場所へ移動させました。
ここは、とくに目につきやすい場所なので、整えておきます。
草の束を担いで運ぶソメヤ君。
横で刈り払い機を上手く使いこなしている姿に、熱い視線を送っているのが分りました。機会があれば、ぜひ見習いから始めてみてください。
集積場所を作るために、やぶをかき分けていると、鮮やかな赤い実をつけたツルリンドウが、木の枝2メートルほどの高さまで巻き付いて伸びていました。
植物好きの守り人さんも、「ここまで高く伸びて、こんなにたくさん実を付けているツルリンちゃんを見るのは初めて。」だそうです。
何年も積みっぱなしの間伐した木を、目立たない場所へ運んでいたら、朽ちた木の間から何かの幼虫がでてきました。
この辺りでカブトムシを確認できていないのですが、頭部の点刻、肛門の形状などからカブトムシだと分かります。すぐさま木くずの中に戻して、上にも朽木を元通りに被せました。元気に育ってほしいものです。
A湿原の管理作業は無事全て完了しました。
そろそろ午前の作業は終了かと思いきや、斜めに傾いている枯れた太い木に、ヤマムラさんがノコギリを入れ始めていました。
かなり傾き、他の木に寄り掛かっているため、倒すのが難しい木です。ノコギリが挟まって動かなくなり、クサビを打ったり、反対側や両脇から切り込みを入れたり、苦戦していました。
ロープを掛けて引っ張って、少しずらしてみる作戦でしょうか。
もう少し上に掛けたいというリクエストに、身長があって手足の長いソメヤ君なら、軽々と届きます。
掛けたロープを引っ張ってみましたが、これは残念ながら効果なしのように思われました。
結局、ヤマムラさんがノコギリを入れた根元近くに、「誰かここを強く足で蹴ってみて。」と言いながら、手を置いたとたん、すとんと上手く地面に落ちて倒れました。
オカノさんが担当したB湿原もきれいに刈り取りが完了していました。
草刈りデビューしたばかりの先月は、刈りあとが凸凹していましたが、オオミズゴケの上すれすれで、上手く刈り取る技を習得されていました。
頼りになる刈り払い機チームの仲間が増えました。
A湿原とB湿原ともに、まだミミカキグサの黄色い花がぽつぽつと確認できました。
観察路の日当たりの良い場所にはスミレが咲いていました。
午後の活動では、切り倒した木を玉切りにしました。
枯れてずいぶん経つようで、太い幹なのに、見た目よりずっと軽くなっていました。
刈り払い機の音が、響いているほうへ行ってみると、湿生林の下草を刈るオカノさんでした。ますます上達しそうですね。
守り人のみなさん、本日もお疲れ様でした。
次回は、秋の管理作業の最終日となります。
一人でも多くのご参加をお待ちしております!