7月18日は、守り人の活動日でした。

 

先月は久々の活動再開で、石田先生と一緒に各湿原の様子を見て回るなど、観察が中心となりましたが、今月は主にササ類の刈り取りなどの管理作業を行いました。

参加者は17名。

 

 

検温、消毒、マスク、適度な間隔を空けることは、もう習慣になっていますね。併せて、小まめな水分補給や適宜マスクを外すなど、熱中症予防も忘れずに。

 

この日は、昼頃まで曇り空で作業も進みました。

 

 

ここは、ササが密に生えていて、草刈り機で一気に行きたいところですが、当然のごとく手刈りを始めた守り人さんたち。

 

 

普通ならうっかり刈り取ってしまいそうですが、しっかり見分けて数カ所にホソバリンドウがマーキングされていました。

ひょろひょろの細い葉も見逃さない!とても丁寧な作業です。

 

 

湿原の入口付近での管理作業。

皿池湿原の標柱(右端)は、5月にカトウさんがリニューアルしてくださいました。

 

 

ヒメタイコウチの色を塗り直して、新たにトップにハッチョウトンボを2頭飛ばした、意匠を凝らしたものです。

 

 

先月に引き続き、ため池の水生生物調査も実施しました。

前回調査で、ウシガエルやアメリカザリガニがけっこういることが分かりました。それにもかかわらず、これまで通り在来の生物も確認されました。

 

 

タカギさんが見ているのは、オオバノトンボソウ。

オオバノトンボソウは林縁や林床に生育し、先月のブログで紹介したコバノトンボソウは、日当たりのよい湿地などに生育します。

 

 

何か見つけて、わいわいがやがや。

おっと、密な状態に。

水たまりにいたのは、人の気配に驚いて動き回る生きものたち。

 

 

小さな魚もいました…なぜか、ヨシノボリ。

連日の大雨で、山の手側からため池まで、激しく水が流れていたようです。ヨシノボリは、その流れに逆らって、ため池からよじ登って来たはいいけれど、水たまりに取り残されてしまったのでは、と推測。

こんなふうにして生息範囲を広げていくんですね。

 

午前中はここまで。

 

 

日も差して、少し暑くなってきたなか、ランチタイム。

 

午後は自由参加で、午前に刈り取ったササ類の片付けと、大きく伸びたウラジロを少し刈り取りました。

 

 

お正月の飾りでよく知られるウラジロは、こんなにも大きく成長するのですね。これを見ると大型のシダ類であることがよくわかります。

(上の写真は刈り取り前です。)

 

 

群落になっているウラジロの裾を少し刈り取りました。

 

 

刈り取ったあとに生えてくるウラジロは、年末頃には、お正月飾りにちょうど良いサイズのはずです。

 

 

ウラジロ群落の奥は、先に進むことができません。

その場にあった材料を使って、通行止めと分かるようにしてありました。

 

 

先月、石田先生の指導のもと、みんなでA湿原の水みち(小川)に石でダムを築きました。(詳しくは、先月のブログ参照)

その後がどうなっているか気になります。

 

 

水がいい感じに拡散していました。

水が流れに集まってどんどん掘れていくのは防げているようです。

近くを通りかかったら石を1つ2つ積むようにしましょう。

 

 

観察路をモソモソ動く、モップのような毛むくじゃらの大きなケムシに遭遇しました。なぜか、妙に可愛い。

これはヒトリガの幼虫で、毒はなく、その姿からクマケムシと呼ばれているそうです。

 

 

活動が休止中は草が伸び放題で、ダニがたくさんいた多様性草原の観察路もササ類が刈り取られて、とても歩きやすくなりました。

 

 

この多様性草原には、キキョウが咲いていました。

キキョウなどの周りも丁寧に手刈りしたいところですが、本日の活動はそろそろ終了の時間です。

 

守り人のみなさま、本日もお疲れ様でした。

次回8月は、夏真っ盛り、暑い中での活動となりますが、サギソウなど、夏の花々がたくさん観られるのも楽しみです。

次回も、お待ちしております!