活動日は、週間予報ではずっと雨マークでしたが、前日の予報で曇りマークに!日ごろの行いの良さで、雨に打たれることなく、しかも冷え込みも弱く、最適な活動びよりとなりました。
参加者は、守り人19名、守り人見習い1名の合計20名。
本日の活動内容は、
①ナラ枯れ伐採木を有効活用するための運び出し
②湿性林入口付近に集積された伐採木・枝葉の整理
③J湿原奥の里山管理
今年度、三田市から神戸市北区にかけてカシノナガキクイムシによる被害が多発し、皿池湿原でも夏以降コナラ枯死木が目につくようになりました。
枯死木を放置すると、害虫拡散や倒木の危険があるため、市が伐採してくれました。
まずは、それらの伐採木を全員で運び出しを行いました。
直径が30cm以上ある太くて重たい丸太から、直径5cm位の細めの枝までテンポよく運び出します。
次々とトラックに乗せていきます。
ナラ枯れ被害木の切断面を見ると、黒く変色しているのがよく分かります。カシノナガキクイムシは木に穿孔し、木の内部で複数の菌類(カビ類)を繁殖させます。木の変色は、菌に対する防御反応として木自身が生成する物質が原因です。また、この物質は根から葉に水を送る道管を詰まらせるため、水不足になり、枯れる原因になります。
過剰な免疫反応で起こるアナフィラキシーショックに似ていますね。
地際径が約70cmもある大木も、たった5mm程度の小さな虫の仕業により、ひと夏で枯れてしまいます。
穿孔する虫の数が少なければ木が枯れることはありませんが、集団穿孔(マスアタック)を受けると、より被害が大きくなってしまうそうです。
木の運び出しが終盤に差し掛かったころ、湿性林入口付近の無造作に積まれた伐採木の整理が自然な流れで始まりました。
太い幹や細い枝が混在して高く山積みにされていたものを、太さや長さを揃えて積み直していきます。
伐採木の整理は、一度気になりはじめたら、やらずにはいられません。
さすが守り人さん!
こちらは、継続して作業を続けているJ湿原奥の里山管理。
行ってびっくり!なんとバイオネスト(堆肥置場)ができていました。
しかも先月作った1号より大きい。
バイオネストは、たくさん発生する伐採木の整理に役立ちます。伐採した木の幹を枠に、細い枝や葉は細かく刻んで投入します。やがて分解されて堆肥になれば、周りに戻していくことができます。
館の脇に、ひょっこりとフキノトウが顔を出していました。
春ですね。
守り人のみなさま、本日もお疲れ様でした!
これから、ますます活動しやすい気候になりますね。
生きものたちも活発に動きはじめて、活動中のいろいろな出会いや発見にも期待がふくらみます。
次回の活動日も、春爛漫のこの場所でお待ちしております!
ところが…残念。一日も早く収束してほしいものです。
【3月の守り人の活動 中止のお知らせ】
三田市では「新型コロナウイルス感染症対策」により、市主催の「3月中の不要不急のイベントについては、原則、延期または中止」との方針が示されました。
このため、3月の「皿池湿原の守り人の活動」につきましては中止とさせていただきます。