3月15日は守り人の活動日でした。

 

この日は夜から雨の予報でしたが、日中は日差しがまぶしい晴天でした。春の陽気に誘われて、参加者は新日本カレンダーさん3名、関学の学生さん1名も含めて、合計25名。

 

本日の活動は、先月の続きです。

〇里山整備班

〇散策道整備班

〇湿原拡大班

と、今回も3班に分かれての作業です。

 

前回参加された守り人さんが、今回も同じ班で続きの作業をします。

続きが気になって、活動日が待ち遠しかった守り人さんも多いのでは?

 

 

現在、整備を進めているのは、訪問者を出迎える湿原の入口部分です。ここは、里山林、草原、湿生林、ため池、湿原などの多様な環境が一堂に会する、な~んとも贅沢な場所です。

各環境の生物多様性や景観を高めることで、他ではそうそう出会えない内外に自慢できる素晴らしい空間を創出しようとしています。

 

贅沢な場所への入口である里山林を整備するのが「里山整備班」。

多様な環境を巡るための散策道づくりは「散策道整備班」。

湿原の再生が期待できそうな場所の里山管理は「湿原拡大班」。


〇里山整備班

里山林の整備を始める前に、恒例作業となった?伐採枝葉の山の移動からスタートです。

 

 

この山から片付けよう!さぁ、移動させますよ!

 

 

移動先ではヨシダさんが待ちかまえています。

 

 

もの静かなシンジョウさん、細い枝を集めて運びます。

 

 

久々のハヤシさんも、運搬はお任せあれ。

 

 

ヨシダさんと一緒に積み上げ作業するのは、丁寧な仕事に定評のあるヒノさん。

 

 

積み上げの美しさに人一倍キビシイのがヨシダさん。

「めちゃきれいやん。まねでけへんわ。」

いえいえ、真似してください。

 

 

このうちひとつの山が…。

 

 

消えました。

結局、午前、午後とすっごくがんばりました…。

しかし…、まだ山が2つほど残っています。

恒例が確定となった伐採枝葉の大移動は次回も続きます。

みなさんが大好きな里山整備は、もう少し先になるかもしれません。

楽しみが待っていると思えば、作業も捗るというものです。

 

〇散策道整備班

散策道の整備は、歩ける範囲を制限して環境を守ることも兼ねています。ルートが長くなるほど、杭になる材料を揃えるのも一苦労ですが、訪れた人が利用する道ですから、遣り甲斐もありますね。

 

 

間伐材を使っての木杭の加工に精を出すのはフクダくん。

刃物大好き大学生。めちゃ楽しいっす!

でも、十分気をつけてくださいね。

 

 

ナタでやるのは大変だ、とシンタクさん。

そうなんですよね。電源が欲しいところですが、うーん、ここは大自然。

(労力を惜しまないみなさんですが、少々スピードアップ。ということで、裏方スタッフが文明の利器(チェンソー)で先を尖らせました。)

 

 

さあ、ある程度木杭ができたところで、作戦会議。

まずは散策ルートをあらかた決めてから、打っていこう!!

 

 

ルートの相談中。

里山班のミオさんたちも参戦。

この乾燥している時期でも、湿っている林床ってことは、この先、もっとじゅくじゅくしてくるでしょう。暖かくなったら、湿原の植物も生えてくるかもしれないし…。

 

 

では、こちらに杭を打とう!!

杭の取り付けルートを示すのは、間伐材を使っての散策道整備の提案者タナカさん。

 

 

チームワークで打ち込みます。

 

 

ルート上の根株。

ちょっと邪魔なので掘り起こしました。ズボッと抜けると、キモチいい!

 

 

散策ルートはこんな感じで、いい感じになりました!

ルート延長の5分の3程度は、片側に杭を打ち込めました。

進んだな~!って、見た目で捗った感があると、さらにやる気が出ます。

 

 

湿原拡大班のみなさんが訪れて、どれどれ、いい感じですやん、すばらしい、やりますな、と口々に声をあげつつ散策道を歩いていました。

 

〇湿原拡大班

湿原拡大班が取り組む場所は湿原Jの谷筋です。山林内の平坦地のじゅくじゅくした環境は、もしかして昔は湿原だったのでは?!ということで、湿ったところに侵入しているイヌツゲなどの低木、ササ類などを伐って、環境を整えることで、湿原を再生させようというものです。

 

 

伐って伐って明るい環境を!!

提案者のヤマムラさん、今日もがんばる!

花粉症でマスク姿ですが、愛用のヘルメットで誰だかわかります。

 

 

黄色いヘルメットはミヨシさん。枝を根気よくチョキチョキ。

 

 

行く手を阻むのは、トゲトゲのミヤコイバラやイヌツゲなど。

戦力が多いので、なんのその。

だいぶ開けてきました~。

 

 

本日の成果。

この奥にチョロチョロと小さな水の流れがあって、そこでなにやら発見したようです。

 

 

生きもの観察も楽しいね。

水溜りの周りに腰をおろしてピース!

 

 

カスミサンショウウオ・・・もとい、セトウチサンショウウオの卵塊です。

今年になって、初めての発見!

 

 

下流側の湿原Jまわりもササ刈りなどの整備を実施。

こちらは、お久しぶりのタミオカさん。

 

 

湿原Jの周りをきれいにしたい!そうしたら、生きものが増えると思う、と、フジイさん。丁寧に運びます。

 

 

草花を想う気持ちにあふれている、ゴトウさん。

 

 

こんなにササが多かったのですね。

 

 

なんてすっきり、きれい!

でも、今後、さらに広くしていきますよ。

 

午前の活動はここまで。

 

 

新日本カレンダーのみなさま、お疲れさまでした。

来月の新元号入りの守り人カレンダーを楽しみにしています!

 

 

みなさん仲良く、笑顔のランチタイム。

 

 

みんなが楽しみにしている、食後のコーヒータイム。

 

 

適切に手入れされていなかった機器を、日ごろから使い慣れているタミオカさんとメカ好きヒノさんでメンテナンス。


 

「さすが玄人。くわしいなぁ~タミオカさん。」

ちゃんとオイルがまわっていることも確認。

正しくメンテナンスすれば、機器は長持ち。よく伐れると、作業も捗り、言うことなし。

 

ところで、草原生植物のタネですが、有志に持ち帰って育ててもらうという、苗の里親の最後の案内をしました。

残ったタネは、直まきしましょう!

苗にするより確実性は低いかもしれませんが、やってみます。

湿性林や草原の散策に花を添えてくれますように!

 

 

ハンノキの林床にノハナショウブ、タムラソウ、ヤマラッキョウ。

タネを播く、シゲカワさん。

 

 

コンドウさんも播きます。

 

 

草地へ移動して、キキョウ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、スズサイコのタネを播きます。ここは、将来、多様性草原になるはず!の場所。

 

午後の作業もおしまい。

充実した一日の最後は、やはり記念撮影ですね。

 

 

本日もお疲れ様でした!

 

次回の守り人の活動は、本日の続きはもちろん、せっかく新年度を迎えますので、新たな取り組みも始められるといいですね。

来月も、春爛漫の湿原で、ぜひお会いしましょう!