2月16日は守り人の活動日でした。

 

直前の数日は、雪のちらつく冷たい日が続きましたが、この日は、寒さが少し緩んで青空も見え、穏やかな天候となりました。

風もなく暖かい冬の日差しの下、参加者は19名。

 

本日の活動は、先月の里山管理で出た伐採枝葉の移動のほか、守り人さんから提案のあった、「こんなことをやってみたい!」「こうすれば、もっと良くなるのでは?」というアイデアを、「実際にみんなでやってみよう!」というものです。

 

 

面白そうなこと、良さげなことは、とにかくやってみるのが大事ですね。

〇エントランス周辺の里山林整備班(ヨシダさん班)

〇エントランス周辺の散策道整備班(タナカさん班)

〇湿原J周辺の潜在的湿原域の整備班(ヤマムラさん班)

と班分けして作業にGO!

 

まずは、里山林整備班と散策道整備班の合同で、湿性林の景観をじゃましている、山積みの伐採枝葉を目立たない場所に運びます。

 

 

一人では難しいことも、チームで取り組めば何とかなります。

 

 

人海戦術!ってやつですね。

 

 

目立たない場所に大移動。

 

 

「ダイエットにちょうどよい。」とミオさん。みなさん超前向き!

片付いていくのが爽快で、ますますピッチが上がります。

みるみるうちに視界が開けていきますね。

 

 

伐採した木は、枝が暴れているものも多く、枝葉を切り落して、集積しやすくします。

野外での活動が大好き!というカイさん姉妹。

「引くときに力をいれるのですよ!」と、のこぎりの使い方を教わったとたん、即戦力に変身です。

 

 

新たな集積場所では、ヨシダさんが旗をふって、枝葉と幹を選別しながら丁寧に積んで行きます。

 

 

大量の伐採枝葉の大半を占めるのが、林内を暗くしていたヒサカキです。

 

 

美しい集積場。

満足げなヨシダさん。もちろん、ほかのみなさんも。

この充実感が継続の力になりますね。

 

 

午前の成果は、このとおり!

景観がすばらしく良くなりました。

 

 

本日も、市域で採取した草原生植物のタネを配っています。
お持ち帰りのヨシダさん。種の袋に種名と日付を記入します。

野球帽の「執念」の刺繍が気になります…。

「執念」で苗をつくってくださいね。

 

コーヒーのいい香りが漂ってきました~。

本日もカフェは開店です。

カフェのマスター、トラタニさんの秘伝ブレンドは最高!

いつものふるまいに、感謝です!

 

 

これが楽しみという方も多い、食後のひととき。

 

コーヒーとお菓子で、ほっと一息して…。

和んだところで、本日の記念撮影!

 

 

みなさんのいい笑顔が、活動の楽しさを物語っていますね~。

 

午後の活動は、自由参加です。

 

午前中からの作業の続きに精を出すのは、湿原J周辺の潜在的湿原域の整備班です。

 

 

ため池に面した湿原Jの、道を挟んで里山林側は、谷地の緩やかな地形で、林内はじとっと湿った環境です。

ここもかつては湿原だったのかも?と、ヤマムラさん。

という訳で、奥へ奥へと管理を進めることに。

 

 

ゆく手を阻む低木やササ。簡単には中に入らせてくれません。

なかなか手ごわいですが、手前から少しずつ伐採していきます。

 

 

ここでも、伐っては集積場所に運んで、枝葉を切って、分けて積み上げるという地道な作業です。

 

 

ヤグラさん手作りの担架が運搬用に大活躍。

 

 

担架で運搬中、たくさん積みすぎるとずり落ちることも。

でも、絡んだままくっ付いて来るので大丈夫!

 

 

チームワーク良く、ここも美しく積み上がっています。

 

 

上層部を完全に開くには、まだまだ時間がかかりそうです。

 

 

本日の成果!

日が傾き始めたころ、だいぶん奥にまでに入れるようになりました。

みなさんの頑張りが実を結び、ぜひ湿原に戻ってほしいものです。

自然の潜在的な力を信じて、引き続き管理を進めましょう。

 

いっぽう、里山整備班は?

 

 

午前中できなかった「常緑樹の伐採を、さぁ始めよう!」と、なるかと思いきや、なにやら相談です。

「あの枝葉の山も移動させようぜ!」午前の爽快さに味をしめて、欲がでてきました。

 

 

運び出そうとする山もかなり大きくて、簡単には終わらない量です。

みなさん見なかったことにしたほうがいいですよ!と言いいたいところですが、やりたいという意気込みが大事です。守り人さんたちのポジティブな欲ばりさにエールを送ります!

 

 

どうせなら、奥の奥の林内まで、ということで運搬を繰り返す守り人さんたち。大きな山はみるみるなくなりました~。

とはいえ、まだ2つ山が残っていますが…、続きは次回。

ということで、本日はおしまい?

 

いえいえ、伐採枝葉の山がなくなった手前に、どーんと鎮座する風倒木の根株が気になります。

べろんと土からめくれ上がったソヨゴの根っこ。

掘り起こして撤去したい!

 

 

ああ、手を付けてしましたました。

もう後戻りはできませんね。

 

 

力を合わせて、やるっきゃないです。

 

 

こちらから掘ってみよう。

これ切ったほうがよくない?

 

 

結局、みんなで揺すって揺すって大作戦で掘り出しました!

思ったよりデカかったな。

みなさん、あっぱれです。(拍手)

 

株を前に、みんなが昔話の「大きなカブ」を思い浮かべたという話題に。

株とカブをかけているのではありませんが、大きなカブには違いありません。皿池湿原の一つの物語として、語り継がれる…ことはないか。

 

 

「根っこ、どんなふうになってんのかな?」

つんつんと、枝で土を落としていきます。

 

 

これはオブジェだ!!

ということで、カトウさん制作の標柱の横に根株を、ドン。

 

 

まさか、2つ目ですか。

風倒木の根株を掘り起こしたときの、気持の良さはクセになるようです。それにしても、また挑もうなんて、すごい体力。

残念ながら、これは途中まで。次回の楽しみができました。

 

こちらは、散策道整備班です。

踏み荒らしを防止し、歩く場所を限定するために、散策道の両側に柵をつくる計画です。

まずは、間伐材を利用して支柱づくりから。

 

 

杭高1m、根入れ0.5mの1.5mの支柱を作っていきます。

 

 

リーダーのタナカさん。ガオーです。

やる気の現れですね。

関西人のサガで、この写真を撮影したヤグラさんは、尻もちをつく、というリアクションをとったとかとらないとか。(バンと撃たれたら、倒れるみたいな。)

 

 

タナカ師匠の見習いは、ワカバちゃん。関学の2回生です。

杭の先を鉛筆のように尖らせます。

「腕が痛~い。けど、すごく楽しいです!」と笑顔。

 

 

里山林整備班のカジキさん。

鉛筆削りはおもしろそう!と、ジャケットを脱いで、やる気満々応援に加わりました。

ナタはまっすぐに振り下ろし、角度は支柱を傾けることで調整すると上手くいくね。

 

 

三人が支柱を削る、トントントン、トントントンと、軽やかな音が響きます。

 

 

師匠と弟子。

なぜか、世代の違う一生懸命の二人を見ていると、微笑ましく、ほのぼのします。

 

支柱は予定数にまだまだ足りませんが、できれば5月・6月の見学会までに間に合わせたいものです。

 

 

ミオさんがタナカさんに「できた~?」

できていないことは、わかっているけど、「できた~?」と、親しみを込めて声を掛けているのも、また微笑ましい。

 

この雰囲気、いい感じです。

チームワークよく、どんどん皿池湿原をよくしていきましょう!

 

ため池堰堤では、想定になかった階段班が作業をしていました。

単独・タカギ班、参上!

前回からナガタさんと二人で階段作りをしてくれていたタカギさん。

 

 

しかし、今日は一人。ちょっとやり難そうにしていたら、新人守り人さん、初参加のウエノさんが駆けつけて手伝ってくれました。

 

 

湿性林と堰堤の行き来がしやすくなりますね。

 

 

完成!

とても上りやすいです!

このあと、すばらしい階段ができたらしい!と、湿原J周辺の整備班メンバーも見学に訪れていましたよ。

 

 

ため池堰堤の草原と階段。

次回移動させる予定の伐採枝葉の山が2つ。

 

 

広々と気持ちのいい環境ができあがりつつあります。

ここをもっとこうすれば?あっちをもっときれいにしたいなぁ!…そんな声が聞こえてきました。

 

 

今後も作業は続きますが、今回はここまで。

 

本日もお疲れさまでした!

3月は、今回実施した潜在的湿原域の整備、里山林整備、散策道整備を引き続き行います。

守り人のみなさん、次回もどうぞよろしく!!