4月20日は守り人の活動日でした。
2018年度 第1回目の活動日です。
参加者は、個人14名、企業4名の計18名でした。
活動開始にあたってのミーティング。
はじめに、市の「里山のまちづくり課」石黒課長より挨拶がありました。
新年度から、市の皿池湿原の守り人の活動の担当課は、「里山のまちづくり課」になりました。
本日は、2つの班に分かれて保全活動を行います。
【1班の活動:ハンノキ林 林床のササ刈り】
目 的
①湿生林(サクラバハンノキ林)の種多様性を高める。
②カザグルマの植栽地を整える。
②は、地域のカザグルマが衰退しないよう、隣接地に生えるカザグルマからつくった苗を植栽して、活動地でもその生育を担保する取り組みです。
繁茂したササ類を協力して刈り取ります。
主にササ類とイバラ類を刈り取っていきます。慣れた手つきのタケウチさん。低木は、植栽するカザグルマが巻き付くことができるように残しておきます。
刈り取ったササ類は運び出します。
新日本カレンダーさんから初めて参加してくださった方も、守り人の一員として馴染んでいますね。
ベテランの守り人さんはもちろん。
林床が明るくなると、どんな植物が姿を見せてくれるのかしら。
おや。皆さんの頑張りをさりげなく見守るのは、タカギさんですね。
だんだん見通しが良くなってきました。
ちょうどいい気候で、気持ちよく作業が捗ります。
本日刈り取ったササ類の運び出しが完了しました!
ずいぶん明るい林床になり、陽地を好むカザグルマを植栽する準備が整いました。
参加してくださった新日本カレンダーさんたち。
ハンノキ林でピース!しちゃいますよね、わかります。
植栽するカザグルマの苗(地域性苗、約20個体)は、人博のジーンファームでスタンバイしています。
気持ちよく明るくなった場所に、「早く植えてくださいよ~」という声が聞こえてきませんか。
【2班の活動:里山林の常緑植物の伐採】
目 的
①湿原の涵養水を確保する。
②里山林の種多様性を高める。
③景観の向上を図る。
昨年から進めている里山林管理です。
こちらもササ類が繁茂していますね。
ヒサカキなど常緑低木を伐採し、フェンスの外へ運び出して、所定の場所に集積します。
継続している作業なので、皆さんの手際もいいこと。
林内に陽の注ぐ明るい場所が徐々に広がっています。
目標のフェンス入口まで、あともう一息です。
管理した場所から湿原を眺めても、いい感じです。
コバノミツバツツジの花のピンクがアクセントになっていますね。
ミヤマガマズミも咲いていました。
絵はがきにして、誰かに送りたい風景です。
草原で昨年10月に植栽した地域性苗のキスゲ、キキョウ、ツリガネニンジンがどうなっているか見に行きましょう。
ちゃんと芽生えが確認できました!
種多様性を向上させようとしている草原の、初めの一歩となりそうです。
スッと伸びたキスゲ。
キキョウとツリガネニンジン。
ちょうどお昼となりました。
守り人の館に戻り、昼食の前に、それぞれの班から、作業の進捗や発見したことなどの報告がありました。
今日のお昼は盛り沢山です。
まずは、市の制作した「守り人キャップ」と、
新日本カレンダーさん制作の「守り人カレンダー」の配布です。
新日本カレンダーさん、ありがとうございます!
箱には緑の「守り人キャップ」。
「守り人カレンダー」は、さっそく守り人の館に設置しました!
まだまだあります。
カトウさん制作のトンボストラップ・トンボブローチ・トンボピアスです。
こちらは、抽選でプレゼントしてくださいました。
ケースの中、手前に見えているヒメタイコウチは、カトウさんがヒノキの木片を彫って制作したもの。「一緒に作ってみませんか。」と、ヒメタイコウチ木工キット(30セット)をご提供くださいました。
トンボブローチとストラップ、可愛いです!ほしい!
ストラップには「三田市 皿池湿原」と書かれたタグも付いています。
みなさ~ん、木工キットの説明をしますよ。
いつも笑顔の匠、カトウさん、ありがとうございます!
木工も楽しそうですし、トンボづくりもぜひ習いたいです。
よろしくお願いします。
そして、このブログの書籍化したものを館の本棚に置きました。
活動の記録にもなっています。守り人の皆さんは、活動に参加された際に自由にご覧ください。(頑張った自分を思い出すもよし、参加できなかった日の活動を確認するもよし。)
いつも急いで仕事に戻られる新日本カレンダーさん。今日は春の里山を楽しんでいただけましたでしょうか。
お疲れ様でした。
昼食後、本日もCafe SARAIKEは開店です。
トラタニマスター、いつも美味しいコーヒーをありがとうございます!
くつろぎタイムのあと、午後は…。
有志で、側溝からのカスミサンショウオ幼生救出作業へ。
成体になっても這い上がれなさそうな三面コンクリートの側溝にいるカスミサンショウウオの幼生を救出し、湿原に放します。
地元の方によると、来週には田んぼの代掻きのため、水路に水を流すとのことで、放っておくと、流されてしまうのは必至。
網ですくって、トレイに入れて目を凝らしてカスミサンショウウオの幼生を探します。
すばしっこい動きで泥に隠れてしまい、すぐに見失います。
ハヤシさんがゴトウさんの小さなスプーンで捕まえて、撮影や観察しやすいように白いお皿へ。
カスミサンショウウオの幼生です。
幼生を放した湿原。棲み心地はよさそうです。
大きく育って、また会えるといいですね。
本日も充実した活動日となりました。
皆さんお疲れ様でした。
5月の活動は、本日整備した場所に、石田先生と一緒にカザグルマを植栽します。
また、草原のキスゲ、キキョウ、ツリガネニンジンを植栽した場所に目印の杭を打ち、ササ刈りで誤伐しないための準備をしたいと思います。
来月も、ご参加お待ちしております!