皿池湿原は平成29年7月1日付で三田市の天然記念物に指定されました。それを記念して、8月19日に「三田市 皿池湿原 市天然記念物指定記念 見学会」が開催されました。
見学会に参加申込みいただいた40名をはじめ、地元の集落の方々も20名近くご参加いただき、皿池湿原の守り人さんも10名以上駆け付けてくださったので、賑やかで楽しい見学会となりました。
見学会の受付開始時間の直後には、参加者の皆さんはほぼ揃われていて、期待の高さが伝わってきました。会場に置かれた湿原の生きものの写真に熱心に見入る方々。
今回も、まずは兵庫県立人と自然の博物館の石田先生から、「皿池湿原の特徴と魅力」についてのお話がありました。
湿原のお話を聴いた後、いよいよ現地へ。
湿原へ向かう途中にも見どころはあります。
ビデオカメラを構えているのはJ:COMチャンネルのデイリーニュースの取材の方です。
これから向かう湿原でみられる生きものなどの解説に聴き入る皆さん。「ハッチョウトンボにぜひ会いたい!」という声が聞こえてきました。
ここはB湿原を臨む場所で、すぐそばにはハンノキ林があります。ハンノキは湿原などの過湿地に生育する高木です。
ハンノキを食草とするミドリシジミという美しい蝶をご存知でしょうか。
オスは光沢のある緑色の羽で、6~7月の梅雨の頃が発生時期です。
守り人さん製作のベンチは、見学者の皆さんにも座り心地がとてもいいと大人気でした。
このベンチの材料はネズの木で、とても堅いので工具の柄に用いるのだと地元の年配の男性が教えてくださいました。堅いのに、柔軟性(しなり)もあるのでとてもいいのだそうです。
里山と暮らしにまつわるお話を、もっとゆっくり伺いたいものです。
A湿原の視点場からの眺めもいいでしょう。
ここで拾った石が丸い形をしているのはなぜだかわかりますか。
ここがずっと昔、川だったからなんですよ。
池のほとりのB湿原です。
夏の湿原を代表する花、美しく咲くサギソウをしっかりご覧いただけましたでしょうか。
「こんな素敵な場所があるなんて、三田市の方は幸せね!」という、ご婦人の言葉が印象的です。そばにいた地元の方がちょっぴり誇らしげにみえました。
見学者は2つの班に分かれて、湿原を観察して回りましたが、それぞれ歩く速さも興味の対象もまちまちなので、列の先頭から遠く離れてしまう方もちらほらと。そんな遅れ気味の見学者を気遣ってくださった守り人さん、心強かったです。
間近に見られる湿原の生きものたちに、皆さん夢中です。
ようこそ!とばかりに飛んできたハッチョウトンボ。「ここにもいるよ!」と教えてくれる元気な坊や。ほんとだね、いるいる。
湿原の生きものと出会った夏をずっと憶えていてくださいね。
散策道で珍しい植物にも出会えましたね。これはヒナノシャクジョウ。
もう少し詳しく知りたい方は、一つ前のブログをどうぞ。
現地見学の後に、博物館へ戻って来ました。
三田市の担当タカギさんからの締めの挨拶。
本日は暑い中、見学会に参加いただきありがとうございました。今後も見学の機会を増やしていければと思います。
J:COMの取材を受けるタカギさん。
J:COMチャンネルのデイリーニュース(8月21日放送)は、しばらくの間、携帯アプリ「ど・ろーかる」でも視聴が可能だそうです。
三田市・皿池湿原のホームページでもご覧いただけます。
見学会の参加者の複数の方から、楽しかった、面白かった、との感想をいただきました。湿原の魅力や大切さを少しは感じていただけたのではないでしょうか。
皿池湿原には四季折々の魅力があります。またの機会にお会いできることを楽しみにしています。
見学会をサポートしていただいた皿池湿原の守り人の皆さんもありがとうございました!!