I Love Jazz Chants

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日本人英語講師が「ジャズチャンツ英語教授法」の魅力についてお話します。

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テキスト: 作品

Small Talk  :  Do You Think It's Going to Rain?

LET'S CHANT LET'S SING 4  :  Trash, Trash

ジャズチャンツを楽しいと思う理由のひとつは、生徒の何気ない一言が大きな気づきにつながる瞬間があるということです。

 

ある日のレッスンで中2女子がテキスト「Small Talk」の「Do You Think It’s Going to Rain?」にあるフレーズ

”Do you think it’s gonna rain?” が「Do you 先月からレイン?」に聞こえると言い出し、全員でもう一度CDを聞いてみたところ、その日は「う~ん、聞こえないこともないな」で終わりました。

しかし、よほど印象に残ったのか、次の週には誰もがギャグのように「Do you 先月からレイン?」としか言わなくなりました。

少々のおふざけには目をつぶりますが、これはさすがに気になったので、アメリカ人の友人に”Do you think it’s gonna rain?” と「Do you 先月からレイン?」は違う?と聞いたら「全然違う」と言われました。

やっぱりあかんのか、と少々気落ちしていて、この話は「空耳ジャズチャンツ」という笑い話になっていました。

 

その後、ジャズチャンツのワークショップを一緒に開催していたスタッフの先生たちとの勉強会でこの話をしたところ、一人の先生が「うちの学校にいるアメリカ人講師に聞いてみる」と言ってくださって、全く違う答えをいただきました。

 

なんと「Do you 先月からレイン?は通じる」そうです。

でも英語が話せない人の英語として聞くので「理解しよう」とするから通じる、もし自分のアメリカ人のお母さんが言ったとしたら分からないだろうということでした。

 

もう一つ、テキスト「LET’S CHANT LET’S SING 4」の「Trash, Trash」という作品の中に

“We’re picking up trash and throwing it away.”というフレーズがあるのですが、こちらも

「ウィアーピッキナットラ~シュェンスローニンニッタウェイ」で通じるそうです。

これは、私のiPhone の言語を英語にして、Siriに「Can you translate English into Japanese?」とお願いして

さきほどのカタカタをそのまま言うと、ちゃんと英語にしてくれます。

「スローニンニッタウェイ」の部分の文字も “throwing it away”と正しく出てきます。

 

ここまでなら「それがどうした?」というお声が聞こえてきそうですが、実はこの話、私は英語があまり得意でない生徒の授業でモチベーションを上げるネタとして使っています。

「じゃ、俺もそれで行く」と言ってくれる生徒もいて、非常にありがたいです。

 

全世界で多くの人とのコミュニケーションツールとして使われている英語だからこそ、日本人には日本人の英語があっても良い、でもリズムとイントネーションは英語らしく話したい、通じる表現を使いたいと思う人にもジャズチャンツは使える教材です。

上手に話すことよりも、自分の意見や考えを英語で伝えようとする気持ちが伝われば、英語も通じるのではないかと思います。