
【勝手に星付け@映画】
陽暉楼 ★★★★☆
ー「男はみぃんな おなごの敵や」ー
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陽暉楼。ようきろう、と読みます。ずっと“きようろう”だと思ってたのでレンタルしようにもなかなか探しきれてませんでした…(:3_ヽ)_
私以外にも読み間違いしてる人のために、2回書きます。
陽暉楼。ようきろう、です‼
面白かったーーーーー!!!舞台は違いますが、同じような題材の吉原炎上よりも本作の方が好きかもー。
土佐の遊郭 陽暉楼を舞台に芸姑・桃若の悲哀とプライドをかけた“生き様”の物語。
幼い頃から芸姑として仕込まれ、芸は一流。器量よし。
桃若を取り巻く女衒の父や、父の愛人、義理の母、育ての母(女将さん)、芸姑の仲間たち、ヤクザに博徒etc...人間模様は濃くてとても入り組んでる。
当時の裏社会の事情もちらほらと垣間見えるストーリーに、近代史のお勉強気分にもなってしまう。
ですが、なによりも特筆したいのは、女達が活き活きとしてること!✨
艶やかで、凛として、全身で“女”というものを生きてます。
池上季実子演じる桃若のうつくしさたるや………。美貌もさることながら、所作、立ち姿、すべてがパーフェクト。
周りを取り囲む姐さんたちの気っ風の良さ。女の幸と哀もすべて背負った女将、倍賞美津子のド迫力。
倍賞美津子の啖呵には、ビビッとしびれましたーー✨
原作にはない珠子(浅野温子)の存在も良い!桃若と真逆の立ち位置におり、唯一、未来を向いてるいる女。※おそらく影の主役は珠子であったろうと思います。
女同士のガチンコバトルには、思わず大爆笑したけど……ふたりともよくオファー受けたなぁ😂😂😂
桃若の花街の女の業と、珠子の持つ未来や希望の対比が良かったですねーー!
とにかくにもいい女ですよ、桃若は。
悲しいかな、男の思うままに生きてるように見えて………実は強固なルールを作り、選択してきたのは彼女自身なのです。
もちろん、今ではありえないような設定と価値観の映画です。が、前時代的だと切り捨てることなく、ご覧ください。
苦海に沈もうとも、気高くしぶとく生きていくのが女です。良い生き様だと思いました!