彼は私がある地方都市で今の嫁と付き合ってるときに出会いました。

当時で1歳かな。

嫁の連れ犬でした。



震災があってその後、長女でデキ婚、その当時勤めてた会社都合で大都会東京に引っ越し、2番目ができてしばし4人と一匹でにぎやかに過ごしてました。


その後3人目ができ、かなりヘビーな福利厚生の改悪があるということで一念発起、転職活動をして何とか別の会社に内定がきまるが、それと同時に骨に腫瘍が見つかり綱渡りな状況を乗り越え、転職、郊外に引っ越し。

その時も一緒についてきてくれました。

当時出産育児、私の病気、新天地での生活、大変な変化があったけど嫁を癒やしてくれていたと思います。


そこから少しまた穏やかな時間が流れました。

私は本業、副業、投資を将来に向けて必死に取り組みました。

嫁は3人の面倒をしっかり見てくれました。

子供達は小学生になったり、話せるようになったり、歩けるようになったり。

彼も一緒にワンワン言いながら過ごしていました。


一番下が3歳になる頃、アレルギー持ちということがわかり、特に犬の皮膚に対するアレルギーが酷いということで今までみんなで雑魚寝していたのですが、別れて寝ることになりました。


実は私は、そこまで彼をかわいいも思ったことがなく、引っ越しのたびに、駅チカ、スーパー、病院、家賃、広さそして極めつけのペット可を探さなくてはいけないことに毎度苛ついていました。

ペットホテルにも預けられない気性だったので、旅行も行けず、犬いなきゃ楽なのにと思うことが多かった。

そして娘の犬アレルギーがよりそれを感じさせました。

子どもたち自体もそこまで犬に興味もなく、嫁のために飼ってるようなもんだなと。


でもある時こう思いました。

家族ってこういうもんじゃないかと。


何が言いたいかというと、暮したいしたくない関わらず、何かの縁で一緒にいるわけです。

向こうからしたって嫁に飼われただけでそれも運。

そいつに対してネガティブな感情を持つことはこちらのエゴじゃないかと。

そして最後まで面倒を見ようとおもいました。

それから彼の態度が少し変わってきた気もします。



そう言えば、結婚当初、犬買うのめんどくせーなーと思いつつある言葉を聞いて、当時から現在までホントにそうだったかなって振り返って見ました。


子供が生まれたら犬を飼いなさい。

→選択権なし(笑)


子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるでしょう。

→特に何もしてくれなかった


子供が幼年期の時、子供の良き遊び相手となるでしょう。

→これも


子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。

→長男が輸血一歩手前の怪我して看病してるときに、こっちを構えって感じで来て殺意湧いた(笑)


そして子供が青年になった時、


自らの死をもって子供に命の尊さを教えるでしょう。

→2023年12月24日の深夜からいよいよやばくなってきて、明け方になくなりました。

嫁が綺麗に毛布に寝かせて、朝方起きて来た子供達は何も喋らずに椅子に座っていてみんな泣いていました。

私も涙が溢れてきました。


一見犬に全く興味を持たなかった子供達も、当たり前にいたものがいなくなることを目の当たりにして色んな事を思い出したりしてたのでしょう。



私もある意味色んな勉強や試練を与えられ、乗り越えさせてもらいました。


生き物を飼う大変さは、食餌、散歩、排泄だけではありません。

いろんな観点でたくさんあります。

愛の力だけではどうにもなりません。

可愛いだけではどうにもなりません。



うちに関してはなんとか色々乗り越えて来られたので、子供が産まれたら犬を飼いなさい、は本当だったと思います。


私としてはもう飼いたくないです(笑)

ほんとに大変なので(笑)


とはいえ、カイくんといれた家族の時間はかけがえのないものでした。


14年間本当にありがとう!

次の犬生楽しんで!