『武士道  二本松少年隊の記録』  紺野庫治 | 逍遥遊

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武士道―二本松少年隊の記録/歴史春秋出版
¥1,835
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明治戊辰、二本松城を守るため私願した62名の少年達。
彼等には共通して、二本松藩の士風をかたくなに受け継いだ武士道があった。

「武士道」―。

日本人の心の真髄を語り、美化した表現は他にあるまい。
会津白虎隊と共に永遠に語り継がれる、紺野史学の決定版。

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(ジャンル・・・史料)


先日に引き続き二本松少年隊本。

ブログへの記述が前後しましたが、実際に読んだのは本書の方が
先だったりします。


『二本松少年隊のすべて』・『シリーズ藩物語・二本松藩』と読んで、
更に木村銃太郎の事が知りたくなり、国会図書館で調べているうちに
本書に出会ったのが購入の切っ掛けでした。


『二本松少年隊の話:戊辰戦記』が小説風であったのに対し、こちらは
完全な史料本といった感じです。

二本松において少年隊が結成されるに至った遠因とも言える、白河戦争
辺りから二本松城落城までを記載しています。


如何せん二本松方面の知識が完全に頭に入っていない状態であった事に
加えて、本文中で時系列が前後する箇所も多々あり、更には地理関係も
把握していなかった為、読んでいて状況がイマイチ把握しきれない箇所
が幾つかありました。

当時の東軍・西軍の進軍図と併せて地図をもう少し所々に掲載してくれる
と分かりやすかったかも。



順番としては上記の『二本松少年隊の話』を読んだ後に本書を読んだ方が
分かり易いかもしれません。


それにしても、幕末の武士道の亀鑑は会津にありと思っていましたが、
なかなかどうして、二本松武士道も壮烈です。

上之内戦における二銃士、赤鞘の二壮士然り、大壇口での少年隊の奮戦、
二勇士の斬り込み然り、落城に際しての藩首脳部の身の処し方の潔さ然り、
読む度に心を打たれるものがあります。


学生時代は雑誌に載っていた木村銃太郎のイラストに惹かれて名前を
覚えた程度の興味だったのに・・・。

昨年辺りから関連書籍を読み始めて、今はその魅力にとり付かれている
感じですね(汗